外来種ホームシックで泣いている ペリーは非アリ、ヒアリに非ナシ
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コーヒーの湯気に揺れたる付けまつ毛君の横顔美しすぎて
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貴方様憂い悲しみ共にして早すぎる別れ夫婦の契
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さん付けが呼び捨てになりあなたからあんたにうまく砕け合えてる
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午前五時、揺れるカーテン、もうすこし寝てていいよと撫でる体温
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熱を出しこの子が家にいる今日は我が家が知らぬ家の顔する
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どうせなら 僕の命を代替に 差し出したとて釣り合わないけど
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年賀状三枚減って筆下ろす褪せた革の住所録
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皆はしゃぎやがって、とぼやきつつケーキもチキンも予約する父
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細雪まつ毛にのせて煌めかす君の原罪数えてやまぬ
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髪切った?と気づけるくらいの優しさは よこしまな僕が贈った心
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仕事場のタバコに染まる壁はまだいくらか白くてまだ終わらない
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君を忘れれば少しは軽くなる鞄の紐は擦り切れてしまって
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朝食はパンの耳だけ食いつなぐバタートースト僕には甘い
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愛すべき この世を生きる術となる 枕詞とクッション言葉
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月あおぎ声に出したら分かるはず実る恋ではあるはずが無い
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生きるとは叫ぶことです 手始めにラの音階で産声あげろ
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しあわせになってくれなきゃゆるさないけれど生死はお任せします
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〝叶うなら 海が見たい〞と言った子の あまりにも優しすぎる真意
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創世を 再び紡ぎ出すのには あまりにも人を憎みすぎてて
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かなわない ケースのほうが多くてね 願いも恋も、敵にも君にも
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カレンダー間に合いますか、今年のです。結婚式を明日挙げるので。
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ハッカーも炬燵で仕事する冬の埠頭の銀魚が鳥に喰われる
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サンプラザ一泊20 0トイレ付こんな街にもメリークリスマス
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この世界がばらばらなのはこわくない。怖くないのでコーヒー飲みます
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この幕を外せば最後、彼方まで。走っていける、そんな気がして。
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暖房の羽音静まる夜にて布団一枚重ねていました
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陽だまりに 脚を投げ出し微睡んで 人に寄り添う なだらかな肩
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自然から漏れ出た月光青々と 背筋を伸ばしてただ一本
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あのひとは 神様なんかじゃないんだよ スミレの栞を 大切に持つ
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