花火の香全身に浴び帰路につく「来年も君と」「また行きたいね」
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月の下並んで歩く影二つもう少しだけこのままでいたい
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「硬いもも、美味しいですよ」「そうなんだ」バキバキ齧る。惹かれゆく音。
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あの鳥居並んで潜った夕暮れをひとりで想うくらいには自由
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いちはやく秋を宣伝して香る金木犀をはしごする帰路
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やわらかな頬の冒険無限大パパの香りのパジャマを抱いて
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どこにでも転がっている感性で繰り返される情景を詠む
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この夏を忘れぬようにと咲いていた 九月の雨に濡れる朝顔
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美しいあかに惹かれて紅玉を手にもち浮かぶタルトタタン
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自動車がぷいぷい鳴いてどことなく臓物の臭いするYoutube
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夏の夜散歩がてらに寄るここは世紀末でも開いてるセブン
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いつもより冴えた頭で見る夢の彩りや如何 たまの休肝日
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秋桜は風を揺らして夕暮れに過ぎ去りし夏教えてくれる
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吹く風の秋の濃度が増してゆき急によそよそしくなる麦茶
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かくれんぼしてる子供に見つかってしまった秋が目配せをする
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視界という壁に一箇所穴があり、つまり私の身体である
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君の目を見れないのならセーターの袖のフリルも 意味はないのに
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君のはラムレーズンよりほろ甘く 舌にしびれる味がしました
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グッバイと 言う日が近い 呪われた 人生だったと 思わぬように
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罪という 重荷以外に 背負うことも 留まることも なかったような
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何もなく 生まれて来たし 何もなく 死んでゆくのか 我が定めとは
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我慢にも 程があるよな 虐めにも 屈しなければ 何も残らず
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初めから 虐められたな 社長には ひどい目に遭う 20年間
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バイバイと はっきり言おう その日には 職場のみんな やっとお別れ
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年取れば 若者からは 煙たがれ 排除されても 致し方なし
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あと二年 三年たてば 追い出され 行く先もなく 自由になれる
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仕事から 干されてしまう ことになり 一人夢持ち 悪戦苦闘
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老骨に 鞭打ちながら 張りきれば 迷惑がられ 煙たがられる
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生きていることがつらいなら歌う歌手少しだけ前を向いて生きれる
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夜も更け1日反省会をして己の不出来に心を病ます
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