何万年 生きるつもりか知らないが 探せばいいさ、居場所とやらを 0
何度でも やりなおせるとは言うけれど 過ぎてく時間だけは無言で 0
生きるとは 敗戦処理だ? ばかやろう 闘えたことを、きちんと誇れ 0
僕の身は ちっぽけなので 涙とか 愛だとか、すぐあふれてしまう 1
君という 大きな槌に 叩かれて 僕はどんどん 澄んでしまうの 0
傷口を わざわざさらす 理由はない だからわたしは 口を閉ざすわ 0
自由律短歌を何首 詠んだとて 自由になれたためしなどない 2
僕だけが いない街です 僕だけが ただ僕だけが いない街です 0
あまりにも まぶしくひかり つぶれた目 故に呼ばれる “恋は盲目” 0
沈黙が 風が通りすぎてゆく おそらくもっと、大事なものも 0
カーストの てっぺんにいるやつらには そもそも下など見えてはいない 1
空色の 石を眺めて 僕はせめて 遠くの君の 無事を願うよ 0
栞など 使わないなと思ってた 大人になるって すこしさみしい 0
このスマホ もちろんロックはかけてある だがお前なら 開けるかもな 0
閉ざされた 無垢な善意に 潰されて 押し花にすら なれない枯れ木 1
生きよう、と 言ってくれても 最後まで 止血をしてはくれないくせに 0
もうだめだ 逝こうと決めて その淵に 立つが光に呼び戻されて 0
すっぴんで いていいですよ と許される場所など結局 ないのだろうが 0
駄目もとで お願いしたけど バクさんも 僕という虫は 食えないらしい 1
身体とか 責務だとかに 縛られて 歌うときだけ自由になれる 0
君の声さえ知らなければ 生きること 苦しいだとか知らずに済んだ 1
あまい笑み むずかる僕に 含ませて 明日もひとりで 歩けというの 0
「僕はもう 守るものなどない」 だとか 云うなら僕が 貴方を守る 0
「生きていろ」 お前は生きてていいんだ、と 祈り塗り込む ハンドクリーム 0
新しく 変わった君のメルアドの イニシャルの意味を 察したくない 2
祈るとき 花が咲いてるように見える ピンクベージュの 君の指さき 0