泣けるなら 泣いてください そうしたら 君のお声を 飲ませてください 1
世知辛い この世を生きるすべとして 君の御声を 買わせてください 0
「生きる糧」と みなが貴方をむさぼって 磨り減る様は 幸福の君 0
麦チョコや 玉子ボーロやハムスター ちっちゃいものを 愛しがる君 1
わらわない 君が好きだよ 報われぬ ひとのおもいを知っているから 0
神さまが 君のつむじをこしらえた時から 星は右にまわるよ 0
「祈る」 という 行為はあまりに やわらかく 衣をまとって たたずんでいる 1
海色の はがき、コーヒー、やわらかい音楽、きみを思い出すこと。 1
美しく ありたいという その意思を いともたやすく 折ってくる、ひと 0
人魚姫にはなれないので 僕たちは 君にいつでも 愛を歌いたい 2
世界中 振り落とそうとする意思で 豪速でまわる独楽、いや地球 1
世界など 滅んでしまえと思ってた 君がいるなら、もう少し待つ 1
恋の歌 溶かしたチョコに練り込んだ きみのお腹で 密かに爆ぜろ 1
木や花や 空とか風や 石でさえ 歌いたがっているものだから 0
さざ波のようなその声 聴かせてよ うるさい雑音を 打ち消すために 3
ふいうちで 流し込まれた 君の音か 腹にたまって 消えないままだ 2
かわいらしい いぬの目をした君の歌 “そばにいるのは 僕じゃなかった” 0
月よりも 街の灯りが 眩しくて 刹那だからな ひとの営み 1
ここにいる わたしはここにいるのだと 叫び続ける まっくらな森 1
きっとまた この身を裂かれるのだろう そのかけらから 歌が生まれる 0
あんなにも 命をきれいに 燃やせない 冬の花火に 膝を折る君 0
届かない星に焦がれた罰として 腕を焼かれた ミロのヴィーナス 1
「ぼくにしか できない歌が あるはずだ」 必死でキーを 叩いてる猿 1
どこまでも 凍てつく君のなかにある 真冬とともに ただ生きてゆけ 0