お得意の寝落ちで急にしゃべりだすキミに起こされあわてる、いつも。
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ふくよかな線で書ければ良いけれど性根のままの痩せた字でした
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二秒後にキスをするその五秒後に世界がおわる妄想をする
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どこにだってついてくる 自身の身体と 君の記憶
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誰に流すの その涙 僕に飲ませる 他人の涙
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まだ若き従姉妹の葬式終えてきて桜の匂いもっとも強し
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なかぞらに鹿も翁も鶏肉を骨までむさぼり食らう聖夜
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しんしんと降る雪を見て俺の血が全部ニセモノに思える陸橋
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揺らぎ舞う羽根は命か月の子か産まれ落つ蝶 積もれば雪か
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あと何度「落ち着いたら」と挨拶すれば? 寝て待つ他に無い衆生
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愛読書少女の頃からそばに置くきっと今後も一緒に過ごす
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連れ添いて互いに小ジワ刻まれて気にせず笑おう明日は晴れだ
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そうよ私、雅楽にだってワブルを入れる女 DROP THE BASSヂョッダベイス
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誰もみな並んで走っていることを確かめにいく夜の公園
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一触即発の発のボタン押しピンポンダッシュのヤツを知る
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靴擦れる ヒールを履いて君を追い「大丈夫」って、ズレていったね。
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哀しみに踊らされたる夜を超えカレー曜日は中辛の朝
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いつも行くコンビニドアに求人の張り紙あって 誰か辞めんの
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塩漬けになった睫毛はばさばさで心もたまに軽く風邪ひく
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眠れなくなったと笑う唇が零す言葉で温度を計る
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村八分じみた君の目に射貫かれて熱燗は手をすべり落ちたり
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この文が猿が書いた文章である確率を求めよ(10点)
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こんにちは、お久しぶりです、そうですね、思ったよりは寒くないです
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年明けて十六歳をやれるのか甚だ不安 助けて伊代ちゃん
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待ち侘びて来ぬ人想い雪に濡れこれが答えと知りつつ案ず
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封の開く個包装チヨコレイトのこれからを想像しているの
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肌寒い十五の春に望んだのは(大丈夫って言ってほしいよ)
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つぶやきに混じるなきごえ日に増して僕もあなたもつらいにゃんねえ
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木枯しに京都の街は濡れにけれ母と父とは掛け落ちしたり
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バカヤロウ俺はお前の父ちゃんだぞうるせぇなもう母ちゃんのくせに
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