ドアノブを消毒してるあいそないカフェ店員もまだ生きている
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呑み明けの地下鉄は静かひとりだけひとりだけいる口もひらかず
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君の言うだいたいのことは大槻ケンヂがすでに言っていること
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I’m broken それでも生きていくしかない犬であったとしても生きる
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言葉どもの美しさばかりぎらぎらと刃物のようで恐ろしいです
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ひとひらの舞たる雪の静けさや些々で怒れる我見習わん
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吐く息が凍るほどには寒いので貴方に「好き」と言っておきます。
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腹筋が 痛くなるほど 笑うなんて いつ以来だろ 君は面白い
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コンビニで 毎日袋を買う 君を見て それで経済 回ってるのかも
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美しくあれと魔法をかけられて やがて王女は血を流してた
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3355411 気が付けば 打鍵している 呪いの言葉
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極寒の ゴルフスイング かじかみそう 雪は降らずに 恵まれた晴れ
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左手で覆いつくせないユーラシア人差し指のしたで歌を詠む
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群れる鴨毛色の違う1羽だけ我も生きてていいと思った
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これは髪からしたたった水だから泣いていません、けして、けっして
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涙して歌うあなたの今宵の月震える声でごめんよサンキュー
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発音は外国人にかなわないバイオハザードとうまく言えず
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歌人や詩ばかりつくり音捨てて  読めず歌えず悲しき昨今
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誰よりも深いおじぎをして帰る宮本浩次は髪をぐしゃぐしゃ
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みずからの 立ってる場所すら 覚束ず 天も地獄も見分けがつかない
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あの高い空からみれば地は空でわたしの涙は星めいている
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恋の色は数多あると言うけれどこれは紅く燃えた恋です
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どうしてか、泣きながら「好き」と言うのです。許しましょうか?許せましょうか。
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恋熱が冷め毎日が動き出すあれはあれでもよかったのです
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やわらかい声で奥まで飲まされた呪いは百年遅れで効いた
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あなたの字 弘法大師譲りかも誰も読めない母しか読めない
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「帰ろうか」 何処へ?と聞けぬ僕らにも きっとあるのだ、帰る何かが
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君の心を 覗いてみたい そんなこと できないから 普通でいられる
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辛いのは 毎日会える ことなのです 届きそうで 届かない君
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寒さってこんなに痛いの? 知らなくて 君を ただ 抱きしめたくなって
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