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下腹部に悪い想像抱え込み不安がるだけの猫になる夜
4
ひそやかに にほひ
燻
(
くゆ
)
らせ
山茶花
(
さざんか
)
は
裾
(
すそ
)
ふくらかに ひらひらひらり
1
休んでたラーメン店に灯が戻り 負けてたまるか 災害などに
2
「またいつか」別れの言葉を述べた後パラリと落ちた髪は栞に
3
寒くなり手もかじかんで雨降って 二重の虹を見つける午後よ
2
幸せの掴み方とか教科書に書いてないからよくわからない
7
太腿に突き立てた刃はきみの筆箱から盗った背徳の武器
0
見なくても良いものならば見ないけど 目を開かせて見せらる地獄
2
出たくない 出たくないけど 出ましょうね 冬の布団の 人食う強さ
2
眠ったらまたも無意味な朝が来る 起きずにいたい スッと消えたい
5
ぬぎすてて裸にちかくなる樹樹の凛として佇つ霜月の空
2
雨音が強く叩くはスティールパン 高く奏でよ 恵みの祈り
2
ふるさとの方言を喋りたい気持ち 文字では書けない音を出す気持ち
1
南天がたわわに実り冬が来る もうない生家 紅白の記憶
4
顔に尻 くつろぐ猫の罪のなさ まあいいでしょう 仕事遅れよう
3
AMもFMも留守なんですか?途方に暮れる日曜深夜
1
あないみじ いきたふなし と嘆けども迫る荒波 この袖濡らす
0
月火水木金巡る 待ち遠し 土日の暇 たまゆらなれど
1
忘れ去り凝りて冷めぬる古
懐炉
(
かいろ
)
君が手取らむ 未だ温きを
0
恋の歌溢れすぎるにうんざりし 命は長い恋せずともよし
4
花の時期 人の時期とは違うはず 私の時期は私が決める
2
散りぬれど色こそまされ朝露にさくらもみぢはしとどぬれつつ
2
真っ白な塩むすびからふるさとの黄金稲田の味がしました
1
どうしても着けたいピアス耳たぶを撫でるここにも穴があったら
0
「イヤリングどこで買ったの」「いいでしょう、ドン・キホーテでさんびゃくえんよ」
0
「どうですか?」もう少しくださいご飯つぶ今日はお腹が空いているので
0
電気代どれほどかかるのそのイルミ 被災した土地 照らせないのに
3
晴れ間見て重めの冬服洗濯す 何もない日のありがたき午後
5
朝冷えの空気を纏う群れを乗せ夜明けから逃げる阪急電車
1
姉に借りたハイヒール 履いた
瞬間
(
とき
)
から 刻々と
身体
(
ぼく/あたし
)
がつくり変わって
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