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"死にたさ"を ネットの海に 溶かす夜 肩まで溶けて なくなれ わたし
5
殺された人の笑顔をニュースで見 忘れたナイフ明日取りに行く
8
なにしてん 犯人役に いきどおる あそこに指紋 残ってるやろ
8
つるされたバナナに俺は手をのばす 手をのばしてもとどかないけど
5
わたしにはなれなかったよ たくさんの女偏つくあなたの
彼女
(
ひと
)
に
5
「次会う時、きっとあなたは気まずいよ」そんな事ねぇ俺は本気さ
8
多じゃなくて個になりたくてもがいてた 白い校舎に捨てた青春
18
あめ玉を勢い余ってばら撒いて 諦めのつく今日の空き瓶
13
よろこびは
保険適用調剤
(
ほけんてきようちょうざい
)
で
防風通聖散
(
ぼうふうつうしょうさん
)
がもらえた
18
寒い日は 用事以外は 動かない ねこもわたしも じっと丸まる
13
片付けは人間性の秤なる散らかすだけの虫が泣いてる
16
うつつでは事行かぬもの我もまた さりしかなとぞ思ひ染みける
7
光差す森の中にて鏑矢を 射る者どものよそほしきことよ
5
カラマツの落ち葉は夕日に輝いて道一面を晩秋に染め
23
夢うつつ蝶にてぐし去になばこそ 胡蝶の夢とぞ願ひける
5
塩焼きと みそ汁ご飯 朝ごはん 日本に生まれた 幸せの味
8
霜月の昼は歩けば汗流れまだ扇風機片付けられぬ
9
ガジュマルが 大きくなりて 我思う 気づけば育つ 子たちのように
7
真実の抜け殻だけが取り澄まし落ち葉揺らして秋の向こうへ
12
冬ちかし、それにつれても木枯らしに吹かれかんかんかんと空き缶
9
炎症が いまだに僕の心臓で 恋煩いを痒みにしやがる
7
ひと月も経たずに冬が来るらしいつい
此間
(
こないだ
)
が夏日だったが
13
タナトフォビア ぬるくなったあなたの 最後を誤魔化すファブリーズ
8
ワイヤレスイヤホン落下防止用ストラップ買う本末転倒
11
霜月も、いくつか経ってあの時の 大好きの声は、消えていて。
9
あそびつかれ ほこほこのからだ そっと寄る ねこのぬくもり いとしさ じんわり
12
はるどなり 今は過去形の感情を しまい切れずに 目が泳ぐ。
6
夕凪よ 川面に君が いた刹那 大人びた横顔に 気づいた
8
夕時の 金木犀が 切ないという 感情を 教えてくれた
8
自信家の 自信が折れる 時の音 何の声より 悲痛な短調
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