よそ見して他の女になびいても惚れているから許してしまう
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アブトラのなんのコッチャーにフォークまでダンスしてたよ地獄行きまで
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夕暮れの姪と遊びし公園でオニサンコチラと貝殻を踏む
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書を捨てて街に飛び出し気が付いた。 スマホは取りに戻らなくてわ…
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源流の小下沢梅林猿一家絵にする父に仕事場湧いて
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ポイントを 期限までには使い切ろう 追い立てられる、義務でもないのに
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下駄の音振れ合う袖に胸の音今宵の膳は酒控え目に
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もう雪があがる頃には粉砂糖ふりかけできあがるシュトーレン
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夏風吹けとは言わないから 長針短針入れ替えて戻らせて
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信じてはいけないことを信じてる お菓子の家は食べずに燃やす
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茎々を丹念に編むやわらかな白詰草を君のティアラに
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片膝を立てて飲めばとさらり言う梅酒お湯割り隣りの彼女
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仮想世界にいるキミいつだって寄り添い慣れろ ひとりの肥やし
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なにもしない なにもできなくなった日を区切る隔たり他人の証
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漠然と心しのばる哀しみは夜の枕に染み付いている
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幼きの半分過ごした病院が日本最大クラスターとなる
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50キロ離れてみれば寄す処よすがなる レゴブロックが背比べ
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さよならは小松の親分デンセンのしらけ鳥まで悲しみ音頭
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歓びも願いも痛み苦しみも生きてるあかし強くなれるの
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白内障目を患いし母のため気が紛れるよう音楽をかけ
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祖父の世話 祖母が大変 追い込まれ 施設入るか 迷いに迷う
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悲しみの来た翌朝は必ずといっていいほど裏切った空
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「この手紙があなたの手に落ちる頃には」郵便受けに21g
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出逢えた日それは記念日私より背が高くなり見上げてもまだ
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溢れ出しあなたが溺れてしまわぬよう両手を胸に母は見守る
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あふれでる 言葉の泉に沈められ 溺死しておくべきだったんだ
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夕空の 〝綺麗〞にいちいち傷付かない 〝普通のひと〞に 生まれたかった
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NHKの 焚火が燃えてるだけの 映像に 惹かれる僕は 病んでいますか?
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「ちりつも」 と やさしいひとは言うけれど 積もったところで、塵は塵だよ
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君の手が 背中を撫でてくれるので うっかり空へ 還らず済みます
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