夜もすがら君の電話の声聞いて眠る私は何者だろう
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フルグラに牛乳かけて食べる朝 愛しい君がもういない朝
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クーラーの効きし夜に二人してタオルケットから覗く深海
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超豪華おふとんドレスで舞踏会6時のアラーム魔法とけるまで
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君が残したビニル傘開きたれば 茶色く縮れし桜の花びら
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星売りは春の嵐を待つてり はるかな国はいまも永遠
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横たわるきみに孤独をあげたくてカスミソウの額縁を編む
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「梔子の幻を看取つたのだらう」「れはたしかに咲つてゐたさ」
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接いだ嘘をなぞるふたり/錆びついたペーパームーン/"もっと壊して"
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( わたし とは海を浸したこの躰)だれもしらない名前をつけて
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ナルシスト 貴方に独り寂しくて充実してる日よ来い 僕も
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孤立 身を切られる痛み 何時の日か独り寂しくただち実れ
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独りきり寂しさ全て感じ切り誰かと共に生きたいばかり
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あしたにはきっとなくしてしまうでしょう ひかり、におい、ふるえるほどの、
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暗やみの原初の胎に還るころ ねむれる仔らよ さびしからずや
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肌露わ 甚だ婀娜さ 絢数多 ただただ新た 夏の只中
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朝の日のほがらほがらと包みこむ野原に黄色のたんぽぽほがら
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黒き目の猫と寝転びのほほんと互いの瞳の星を見つむる
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何となく視線をうけてふりむけば軒端のかげに追憶の猫
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すみません大宮まではこのあとの貨物列車が先に着きます
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前髪に光さすきみはほぼ天使、夏がカーブで加速をかける
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きみの死をクリアファイルに入れたなら棚のすきまに入るだろうか
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とびちったりんごのかけら集めつつアダムとエヴァの国へUndo
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(お前さぁ、俺の鳴き真似下手だよな)迷惑そうに過ぎてゆく猫
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吸い込んだ夜明けの匂いもう二度と思い出せないまま生きてゆく
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「幸福の薬」の瓶のラベルには「開栓後すぐ気化します」の字
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無条件幸福します5時限目この窓ぎわは僕にアウェイで
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刻々と流るる雲を映すビルお昼休みは空となるらむ
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泡沫は淀みに浮かび 姿変え現世うつしよの中 笑みを降ろしつ
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豪快にはみ出しているベーコンをかじって並のはみだしとする
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