唇を震わせ下顎食いしばり笑顔作って働いている
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積み上げたファイルの背中遠い日のアコーディオンの蛇腹みたいな
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「木漏れ日」は日本独自の特別な言葉スペシャルワード木々の間からの光のシャワー
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善悪は時間とともに変わりゆく ためらいながらエアコンつける
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夏だからゆるされたい つぶやきをももよそじとか呼んでみたい
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ラーメンのメンマ代わりに焼豚をあげれるなんて太っ腹だね!
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晩御飯 しめじを使ったレシピ検索 何しかしめじが 5パックもある
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ねえあなた 一緒に入れて うれしいわ でも私今 より明日が欲しい
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洒落頭(しゃれこうべ) 3000円と 交通費 変わったのは 視界だけかな
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強く打つ 雨も悔しく 地に落ちる 傘無し小僧 歩いて帰る
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さようなら 放した蝶は 空高く 私の手から 鳥の口へと
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なあんにもやることないぜ水飲んでネットサーフィン昼寝から起き
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誰の胃で 溶けるる体 腕 頭 足 肉の中にわたしをみつけて
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なんだろう君の前での心の痛み心臓がはあとと呼ばれる所以ゆえん
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ひんやりと生ゆる三つ葉のじゅうたんに時間を止めて四つ葉さがさむ
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つま先にしづけき草の息を聴く濃く薄くあをむ野辺の逍遥
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角砂糖みっつミルクはたっぷりでそんなわたしはあなたのコピー
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あせるなよ、あせるな、と呼ぶその声が 雷鳴りしひょうのごとしよ
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サビ残を三時間する夜だからなにかジュワーと焼いて食べたい
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いまどきの夜は静けさ満ち満ちてラジオ・スターはもう死んだのさ
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コバトンは埼玉の顔と胸をはるそんなあなたは東京のひと
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さいはての西のむこうの停車場に毎週火曜ゴミ捨てにゆく
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赤リップ白いワンピに身を包み夜の梅田へ電車で揺られ
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存在は淀んでいるということで私の子宮みかん大らしい
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もうわたしスターバックスの新作が欲しくなくなったの大人になったのね
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筆を執り 塞の川辺で文流し に睡蓮の葉がひとひらり
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青空に散文詩にて物語るダリアの気持ちの揺るる花園
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動けない 夏が見えるカーテンが膨らみへこみまた膨らんで
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陽の色を彈かせてゐるダリアゆゑ白昼の視線ひとり占めする
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風の下たゆたふことなくとき過ぎて躑躅つつじの紅はかすみて点る
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