さくらさくはるがくるのははやそうへいわもね
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地球上から独裁体制なくならずあたら数多あまたの命失はる
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好きだったことすら消したいほど君を好きだと思えなくなったんだ
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体にはたまに戻ってくるみたいかあさんどこへ遊離してるの
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母親は見苦しいほど子を思うたとえ自分が壊れようとも
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子はふたり多忙抱えたそれぞれは母親なんて無くても平気
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あゝきっと召された吾に気付くのは役場の福祉保健課である
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蜘蛛の糸 雨露に濡れ 儚きも 所以ある者は 逃れ得ぬなり
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こうやって人は孤独になるんだね「死後半年という所です」
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ねこのごとましろのほそきあしそろへちいさきぎんのみみをはねゆく/こいぬ
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「目の前に推しがいたら付き合いたい?」 「やだよ顔しか知らない他人よ?」
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身のうちをあばれまわつているとらを押さえつけ今日もわらつているのね
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夜道なら誰もが主役スター僕でさえ 優しく照らしてくる十七夜
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ウチやがな 去年も来たでぇ 春やがな 舞日和やてなあ しらんけど
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若干の固さは否めないけれどモヤモヤに効く巻き寿司量産
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同じこと 楽しく話す お祖父じいさん また聞きたくて 初めてのフリ
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白壁に水面の影ぞ揺蕩ひて おとなひ告ぐる 春日舞姫
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「魔が差した」友人連れで馬鹿騒ぎ ゲームセンター 今、夜何時?
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朝食後コーヒータイム母と子で互いが服薬リマインダー
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将来にまだ夢見てる人たちが語らいながら道路を渡る
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持ち主の退院辛抱強く待つ立て掛けられた杖と尺八
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スーパーで「ママー!」と叫ぶ 知らぬ声 無条件に 周りを見渡す
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ズルズルと先祖からの因縁を怖がっていた幼き私
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ブロックで戻れる場所を消したキミ 先見よ進め陰の応援
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たまにはね 下をむいてもいいんだよ かわいい花を見つけられたりさ
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春先と秋口豊かに揺れる麦風吹き散り舞う二毛作
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今の世も不正のおおう政治なり 2.26の蜂起の怖れ
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夕食後二階にゆくと言うところ帰ると言ってひと騒動に
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一人きり心細い日 背に貼ったカイロの優しい温もり沁みる
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神様がいるんだって 人の形をしているし 血も赤色だよ
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