テレヴィのなかの日の丸にほほゑめる首脳に光差す優生卵
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割烹の女主人に咎めらる丈夫の二尺上の崑崙
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ナミビア沙漠われゆかねども紺靑の美靑年など泛べ塩湖に
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料亭「花月」女房出奔しエルサルバドルより見し都市砂漠
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雨音が鼓膜の奥へ流れこみ私の中の水は澄みゆく
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青写真が今の君を写し出す 訪れたのか未来は既に
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歌の宿命とはおもふ有明の月蝕旅館から仇敵の余名出づ
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「意外とさ、嫌いじゃないねこの味は」 わたしゴーヤチャンプルでしたか
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朝っから同じ名を聞く因縁が交わる奇遇あれを偲ぶ日/名状しがたきもの
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雄々しさはあらゆる意味のマイナスを抱えて生きる独りの姿
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衰退も悲哀落胆憤懣もしあわせの道しあわせな道
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誘われて 君と登った 天狗岩てんぐいわ 地上の琵琶湖 アメーバのよう
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いつの日か 終わりが来ると 知ってても 今日は明るく 元気に過ごせ
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帰り道 バッタと遊ぶ ねこ母よ 連れ帰りはせぬ ねこの餌食に(苦笑)
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偉そうに ふんぞり返る 時もなし 一生地べた 這いつくばって
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あっち行け こっちに行けと 言われたら はいはいと聞く 表面上は
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南天と 橘の実の 色づきて 秋深まりぬ 空気はすが
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トランプと 早苗が笑顔 握手して 何をしでかす つもりだろうか
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世の中に 水と油が 混じ合う 方法がある 諦めるなよ
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軽快な小啄木鳥こげらのリズム 雉鳩きじばとはテノールで鳴く 「よい一日を」 ⑬完
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伸びをして日向ぼっこの定位置へいぬ専用です立ち入り禁止
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寝心地が良ひのか 干し布団の上 赤とんぼ 小春日和の朝/有給休暇
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この爺 みっともないな 恥ずかしい なりたくないな おいらも爺
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ここに次どんな建物たつのかな ららぽーとかな? 駐車場かあ
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ものごとを悪い方にばかり取りたがる自分を可哀想だと思う
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雪道の 峠のカーブ 右ゆけば トンネルあかく 我を吸うなり
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雲垂るるはざまに光るきざはしは天に昇るや烏帽子の岩は
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歌うたいとかマンガ読みとか変な語彙のやつとは距離を置きます
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結果的にフットサルもボイトレも一人カラオケも行かなかった
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人のことにはあれこれと言うくせに自分のことになると黙るね
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