ひょっこりと手紙が来たり田舎から孤立無援は一時休憩
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雲ならばこんな感じと思いつつ干した布団ででんぐり返し
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カラフルな花壇の隅で慎ましく さりとて凛と鈴蘭の白
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シャッターを切る音気づき振り向いた君の笑顔が逆光だった
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理解者のいないほほゑみ気品とはにほひやかにて凛として美は
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友達の家の二階に眠ってる宝をいつか見てみたかった
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カーテンを開ける刹那の驚きは雪化粧する四方の山々
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いっぺんに大病やまいいくつも襲い来てそれでも笑う親友きみを尊敬
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旅の途中 手に入れた物 重たくて 手放す事を 徐々に覚える
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古き良き 時代に在りし 両親と 祖父母そろって 囲む食卓
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喘息は例年通り三月の四週目ごろ和らぐでしょう
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美しき春の朝 来たる喪失に怯える
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猫の声真似したか 腹の虫
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カタツムリ 墓石の隅に 隠れ居り 淋しくないね 春の日の午後
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愛を知ることは死ぬまでできないが帰りにケーキは買えるんだよな
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金曜日 はつでんしょまで いそがなきゃ‼︎ 連れて行ってよ ふうせんのきみ
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人が死ぬ物語を書きながら瞬きをする間に 鳥が一匹空へ消えた
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叶うなら世俗の王らに屈辱を カノッサ以来の権威に復し
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雄熊が仔熊をあやめる修羅すらも 神の摂理と言うのか教皇
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舌の上踊るヤンニョムやや辛で明日あすのお腹の調子を憂う
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自分だけまともであると信じてるそれが美しいと思うから
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順調な人生望むなら降りて いずれはしき海霧うみぎりがくる
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貴方のために庭を花で埋め尽くしたいと思う これが愛かも
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花屋にて値を下げ売らる売れ残り ようこそ我が家へ日ごとにいと
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摂生の名残の黒みつところてん ついでにアイス トータル意味なし(笑)
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春の午後ジェット機の音プロペラの原付バイクトラクタの音
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日曜の朝から仕事に行く父を 君が呼び止めお守り渡す
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徹子の部屋にくるけれど徹子の部屋から行くっての見たことないよね
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さみしいからって自分も人も責めちゃいけないまるっと抱きしめなよ
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治ったと思った傷にひなげしが咲いて困るんです、先生
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