昆虫は 人の子供に 捕まりて おもちゃにされる 恐れもなくて
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ラジオ聴き テレビの時代 終焉し ネット全盛 ゲーム中毒
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「まあ立派こんなに太くてかたい♡」樫の木を見るお前はもう何も言うな
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遠ざかる特急見送るポケットで入場券はチクリと刺さる
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愛が失せ 憎しと思う 伴侶さえ 不意の仕草に 微かに跳ねる
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大嫌いな夜に大好きな君と どこに行こうかここに居ようか
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手習いに 勤しむ我が子 見つめれば 師の苦心する 様を哀れむ
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苦を楽と するは楽しむ 心意気 好きものとする 数寄者であれ
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かようにも 心持たざる 絡繰に 心躍るは いかなカラクリ
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猫あるじ僕の肉こそ食べないが強く殴って遊びはするね
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マタタビを褒美でくれる猫あるじ 要らないけれど喜ぶ演技
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猫の星あったかくってフワフワな満員電車に乗りに行くかな
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あたたかい猫の惑星あるならば私の仕事は猫用ソファー
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ごま団子甘く噛みしめ向かい見る 未来の僕を診るクリニック/団子屋の向かいは糖尿病クリニック
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少しずつ降ってはつもり深くなるそういう冬に戻ってよ雪
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落ち込む朝 グリーンアップル 聴きながら 掃除機かけて 気分リセット
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繁盛を願ってお揚げで混ぜずしを生姜人参全て有り合わせ/仕込みを明日初午
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値札だけ静かに替はり昨日とは重さの違ふ買ひ物籠や
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ねこ病院 ちょっとさむいから まふらーを 巻いて行こうね じてんしゃさんで
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土曜日の朝はロイヤルミルクティー 東京ばな奈のレーズンサンド
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欲を出したら「いいね」など貰えない
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Utakataに 寄せる言の葉 垣間見える あなたの暮らし 心あたため
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香箱で陽光迎へ猫二匹「背中は任せろ」薄目でチラリ
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曇天と 墨汁なぞる アスファルト 雪衣着て 緑待ちわぶ
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目覚めてゐる 目は閉ぢたまま 土曜の朝
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留守電の長々しゃべる候補者に入れませんよとつぶやいてみる
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『あきらめたらどう?』背中を押す声にあらがうための下手なクロール
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通学の自転車の群れ見送ってはるか昔を思い出す朝
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いつか来る別れを知らぬ顔をして みそ汁の湯気に家族は和む
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足早に前を横切るキジ猫の耳にひとひら桜刻まれ
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