またひとつ名もなきフォルダ開けてみる 今は亡き人そこに居ぬかと
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墓前には無常を諭す親はなく必滅語る生家の更地
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落ちちゃった 薄桃色の 付箋紙を 適当なページに 黙って戻す
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土手べりは咲くが遅いと知りながら散歩がてらに蕾眺めに
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渡り鳥海の先が地獄なら君ならその後どう生きてみる
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風呂場の蓋の上にはあなたじゃないと塞がらない傷があって
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これほどに 待ち望む花が 他にあらむ 古きより胸に 刻み込まれて
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日曜の駅前広場で空を見る。(火曜日までに仲直りしよう。)
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好きな人黄色い傘を差している恋空は今晴天となる
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主人あるじ無き空き家の庭に春告げむと咲くムスカリの青さ切なく
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ああ全てが嫌になってどれぐらい経っただろうか おはよう、今日も
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廃屋をなお護る者たちのあり 庭の樹も草も逝きし人々の想いも
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鼻くそをほじる指先の体温がぬるくて丁度いい春の夜
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入浴をすれば色々捗るとわかっていても出来ぬ風呂キャン
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風呂あがり心の垢も流し去り生まれ変わったオーラを纏う
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春はどこ くれない燃える 蝋梅の 梅の香こぼれ メジロ飛び交い 
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窓辺なる光にまぎれ名無き虫 命を震ふ春の訪れ
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絹の雨 しなやかに降り 朝霞  濡れて色濃き 野辺に咲く花 香こぼれる 心うきうき
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春は溶け僕らとあなたは生まれ変わる Hello, World! たのしいせかい
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助手席の私を越えて春の山 見えぬ動物けもの呼吸いきに霞めり
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しまい込むアルバムを買いに行くのも面倒だから残らず捨てる
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一人死に また一人死に 次はだれ 自分の番が もうすぐそこへ
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六人の孫順繰りにせし積み木 崩るるままに七たびのなく
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コンサート 高校生の ブラバンは 無料でいいな ゲストも豪華
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死の世界 一歩入れば 冷酷な 鬼が笑いて 亡者が集う
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部屋を出て 太陽浴びて 空を見て 鳥が囀る 耳を澄ませば
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「詠むと読む」遠き銀河の星と地球ほし 恒星ほしには無いんだ花咲く土が
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スマホ捨て 畑に出よう 若者よ 土に触れたら 己がわかる
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パソコンと スマホに慣れた 日本人 機械のように せわしく回る
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最近は Aiさえも 愛という 感情さえも 真似てくるから
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