君だけに君が好きって言ってたら今ごろ手くらいつないでたかな
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猫ということを忘れた吾輩は人間として生きるだろうか
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あの人が神からだんだん人間になってくアハ体験こそが愛
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手をにぎる 凍ってしまった思い出がふたたび動き出すその日まで
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ちゃんぽんをラーメンと言ったら丁寧に訂正された
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愛犬が 必死にアピール 店員に 魚のおやつ おかわり希望
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この夜の果てにあるのがあたらしい世界への階段だったらいい
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べらぼうを「おもんない」と離脱せし母 もしや「ありんすことば」が解らぬ?😅
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数日後あったかくなる兆しなど全く見えない土手の散歩よ
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屋根の雪ひと思いにと落ちりゃいい未練がましく雫となりて
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猫舌のあの子は熱いコーヒーにノクターンを聴かせてから飲んだ
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次々と時計が壊れ安物を買い情け無い老後はじまるか
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閉ぢ籠もる部屋のカーテンその向こう みんなの空は青いのだろう
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連休に嫌々仕事していたらコピー機壊れて半泣きになる
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連休の街の人混みうざすぎる 全日仕事のひがみですけど
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白箱に収まっている祖母見つめおきゃんな笑顔浮き上がる夜
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夜更けにてカップヌードル食いたくて湯気まで食いぬ寒さ避けつつ
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ドーナツをニコニコと食む老夫婦おふたりが微笑ましくありともしくもあり /ミスドにて
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こんなにも清い晩年なにもないなにもないと寒風に巻かれ
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「弟と百までかぞえ出てきて」と服着る余裕できたこの冬
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オンライン白か黒かは混線し境界線を踏み越える人
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高級品 人から貰うほどに美味びみ お金の問題よりも真心
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風の吹く夜更けにバスを待ち居れば影絵の森に怯える月夜
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帰り道 毎日思う 今日こそは 何をするのか 分からないまま
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とろりとした焼き芋の味忘れられず焼きたての芋を君と分けあう
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神様は孤独にたへずくしゃみしたそんな因果で生まれた宇宙
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店内に流れる曲を聴きながら昔語りに幸せ感ず
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梅の花咲き春らしい鵠沼に昨日は雪が舞ったと聞いた
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コトコトと江ノ電に乗りやってきた昔仲間の営むお店
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永田町歩いていたら警官に声かけられる目つきのせいかな
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