虫の音のほかにはなにもない夜だ 目を閉じわれも浸されてゆく
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同僚ともたちと土曜シフトを決めゆけば あれよあれよと今年が終わる /職場のカレンダー
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不覚にも くらってしまった その言葉 天然なのか? 淡白に返す
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道外れ橋に隠れる彼岸花母への土産は何にしようか
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こわれないようにいちごスペシャルをかごの一番てっぺんに置く
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葉が染まる 心と筆を 揺らすのは ずっと貴方で いてほしいのに
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覚めぬもの、と信じていた年月も 一炊の夢と気づいた今は
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閉じる輪をつらぬくプリウス 陽光はその助手席にも等しくおちる
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「うたとも」しゃま いたいいたいの? かわいちょう😿 ちま猫ちゃんが なめたら なおる?😿
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夜降って 朝晴れるとは感心な 洗濯日和 うれいも洗う
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幼児なり 一人前を ペロリして 思春期来たら 末恐ろしや
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辛い事あった時こそ 歌を詠む 相談相手いない時には
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吾亦紅われもこう この曲聴かば泣けてくる 秋の彼岸のセンチメンタル
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堤防に 芽吹き始めた 彼岸花 赤白混じる 風景を待つ
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振り返れば お魚型の雲がいて 進む先は蒼空あお どこまでも青
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そんな気はしないか君は生きてきたことそれ自体夢のようだと
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身体中痛くて痛くて泣きたい日 誰かに頼り甘えたい日
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夕風にさぶいぼたちて明日彼岸 とり皮焼きに燗酒よろしき
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何名ですか? 二人でピース、はいチーズ ご注文は? フライドポテトで
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「一日に三万五千回ほどの後悔してる」と脳の囁く
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大切な人を亡くして十年も生きてきたことだけで勲章
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本棚の 紙の香りに 秋の陽が 少し混じりて 今日のご褒美
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友達に「これ、親」と言う思春期の息子はソフビを集めている
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親知らず歯茎にしみる秋の夜の酒はしづかに呑むべかりけり/若山牧水のオマージュ
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久方ぶり 奈良漬なぞを 食みたれば 明石海峡大橋のぞむ(西神中央オリエンタルホテル17階「桃山」)
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惣菜を皿に乗せずとも小言を言われない一人暮らしの空虚
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休職の君のデスクのペン立てにムーミンが居て ずっと待ってる
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推しアニメ他人ひとに勧めて手応えなし なのに「観たよ」と嬉しい知らせ
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2:22にゃんにゃんにゃん そんなゾロ目を ふと目にし なんか嬉しい ふふっと笑う
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義歯を見てふと思いつく憧れのサイボーグじゃん00108ゼロゼロイレバ/す、すみません😅
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