菜の花に降りしきる雨車窓より眺めつ向かうデイケア施設
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出会わなければ 良かったなんて 思わない そんな別れが また一つ
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八十で初婚の叔父に若菜摘む君がため 春の野にいでて 若菜摘む 我が衣手に雪は降りつつ 15/100 光孝天皇
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綿雪の 地に落つる間に 牡丹雪 独りゆく 雪の足跡 溶けて流れる 雪解水
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すくすくとふる土筆の愛らしき さきからだに春宿らせて
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音曲おんきょくに 詩歌に絵にと うたわれし 桜は生きむ 時代を超えて
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林檎の真ん中射抜くごと詰られて わかってる恥じているよと胸の内で/其の二     
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真ん中を射てしまうのは怖くて 少しズレてる自分を装う/其の一          
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タンポポの 黄色一色 日溜まりに 咲き綻び  坐して酒酌み 友と語らい
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友とランチ 応援めしと 決めて行く 聴くだけでよし 頷くだけでも
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どこ行くも 見上げる空は 曇りつつ 晴れの日ばかり 詩歌生まれず
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蕾には期待と希望 咲く花にチカラ貰えて人は優しい
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コンビニも 一足先に 春越へし 店先には 冷し麺ののぼり
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金曜の夜のサイゼリヤ。混んでいる。それは皆、誰かと一緒だから。
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黙礼し征夷大将軍のふと気まぐれに吹いた紅い口笛
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堕落した兵士容貌かおから溶け出して空に瀰漫するチェシャ猫の眼光かお
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世間には口にするより大切な事があるので切除する舌
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絶え間なくネクロポリスの風が吹く非現実ならボタンひとつで
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つづら折り 峠越えるや 朝陽射し 白雲走り 日高く昇る  黄色一色 向日葵の
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不死鳥の羽根を毟れば一億の回虫死して生の爆縮
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唐突に 脈絡もなく ケンカ中 「サボテン枯らすな」 って…今に何でそれ?  
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仕事での 桜の名所 視察には 誘惑多く 空腹続く
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せせらぎの 葦の葉戦ぎ 夏の果て 暮れなずみ 山の端遠く 秋風ぞ立ちて 遠い夏の日の 変わらぬままに
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手につかみ 口に入れたい 孫三女 満面の笑み 見とれる時間
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春風が 戦ぐ川岸 桜道 ビール片手に 夫婦微笑む
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十八の桜匂いし君想ふ 十八の孫 春の麗へ
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変はりゆく 街並みの中 桜咲く 古戦場のみ 置き去りにして
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花見すれば「今この時に」とどこぞより叱りの声のあるやなきかは
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聞き慣れぬカタカナ食べた翌日のファミレスのパフェこころ喜ぶ
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近いうち米買いに行かないと…あれ?砂糖何杯入れたんだっけ?
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