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「オレンジのスノームーンよ」出窓から夏目漱石的に伝えむ
15
春風と遊ぶわたあめつれもどす道中ぼくはきみに出会った
21
ニッコリと営業スマイル手を振って真顔に戻るサロンスタッフ
24
逃げちゃダメだ逃げちゃダメだ これ以上嘘をついたら総理になっちゃう
15
サヨナラはいくたびかしらあったけど真の終わりの予行演習
14
初詣豆まき恵方もスルーして福を避けてるわけではないが
18
我が膝に飛びつきぬ 人馴れし犬 肉球跡の 土のスタンプ
30
春が来ぬ 自転車パンク 直す度 もらったテレビ 映る瞬間
3
つかの間の 陽に照らされて 木々の枝の 雪落つる様に 春を夢見る
15
初めての古着屋ひとり向かう冬 若草通りに告げし春の
音
(
ね
)
13
孫の手紙 ひらがなの文字 漢字に変わり 前進みゆく 君は中学生
9
節分には 大豆と鰯 今もまだ 恵方巻きには のれずに過ごし
18
静電気私の指を刺しながら春はまだよと意地悪をする
16
寒すぎて ご不浄行くにも 上着着る 今日は立春 さあ後ひと月
18
山茶花や 散るを見しより 我が恋は やるかたもなし 風にまかせて
5
山茶花の 散りしきる庭に たたずみて 逢はむとすれど え逢はぬ君よ
(
)
6
2年ぶり玄関ベランダ「鬼は外」誰も居ないを幸いにして
26
取りあげるテーマに不満なけれどもエムシーの声やや聞きづらし
12
新しさを拒む気持ちがひとつずつ上乗せしてゆく私の歳を
9
にゃおんという 呼び声ひとつ いとしくて なんでも叶えてやりたく思ふ
30
満月とともにやってくる 月のもの 呼んでないけど まだやってくる
18
星に願うと 希望を疑わず歌う星達 眩しすぎて今は目をそむく
5
幼き日 心を満たした あの宝石 今となれば 心を蝕む
4
若草の泉に寄り添ひ陽に向かひ 雲雀と歌ひ風とそよげる
18
一日を一日をただ凌ひでく
生業
(
なりわい
)
ともに生きて参らん
16
恵方巻き 残業帰り 売り切れで ままならぬ世に 月は綺麗で
34
立春の 光りにダルマ 解けおちて 幻と知る
形
(
かたち
)
ある
故
(
ゆえ
)
の
53
「あんなにも優しかった父」と書く ペンさえ重い冬の朝です
35
「
広重
(
歌川
)
」が 描きし「
みゑじ
(
美江寺
)
」 目に留まる 紅き椿に 想ふ
古
(
いにしえ
)
31
最期まで ごはんを炊いて 味噌汁を つくって食べる 老いさらばえても
/
立春の朝
45
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