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自転車は前かごに乗るトイプーの柔き耳毛をなびかせ走る
16
「ゴロゴロ」と「カタン」と物音うちよりも上は早起き一時間程
12
天空に 冨士の頂見上げれば 笑顔の君の 地は芝桜
9
一通り新聞を読む新聞がぐしゃぐしゃになるたためもしない
11
友だちが「はらまき」のこと「はるまき」と云つて笑つた春のおひるね
7
快晴哉! 遠出は ほんに久しぶり 電車スムーズに動きますよう
14
学校の外を知らない子と学校の中を知らない父がとまどふ
8
めのまえで コテンとたおれる しぐさはね ねこが
ちゅうもく
(
注目
)
してほしいから
14
大きめのハの字にとんだ靴の子はイの字でねたり「ハイ」とか云えよ
3
東風
(
こち
)
ふかば花びらつどふ水たまり名をしりたくてすくふひとひら
12
誤作動で闇夜にひかる赤ランプ警備員待つ春のまにまに
7
ふと見れば手だけ真黒く日焼けして…春の日差しを甘くみていた
17
霧雲の緞帳開き富士立ちぬ そちこち聞ゆ
外
(
と
)
つ国の「嗚呼」
10
お互いの 過去の話を し尽くして 未来の話を し始めている
4
今日もまた 互いの引き出し 開けるけど あの引出しは わざと開けずに
10
風光る 隣家の庭の 赤き薔薇 見頃迎へり 連休初日
20
二十歳なる孫娘とのツーショット吾の生涯の詰まる顔なり
20
川沿いに名残り桜と菜の花が二色で描くデクレッシェンド
14
散り落ちる 桜のシャワー浴びながら 早足の春別れを惜しむ
20
友のくれしたらのめこごみうど並ぶ夕餉は津軽の春御膳なり
12
レンズ越し微笑む顔に色香る 切り取る刹那薔薇色の恋
4
どこまでも膨らむ雲突き破る月枕元の影忘れるばかり
6
新緑の語り部たるや藤の花 フジ色差し色読点のごと
11
歳重ね 高望みなど しないけど 求める解に 近づきたくて
12
夏物の新品スリッパ素足履き足裏違和感夏を実感
9
ストーブを 片付けようか もう一度 灯油を買うか 葛藤の日々
8
春風よ 恋する君の 背を押して そのまま僕は 君を追わない
8
ランナーが並んだ朝の川沿いで刻む鼓動が道を彩る
8
青光の中たゆたう赤海月 血は赤く 耳鳴と潮の音
6
咲き惜しみポツリポツリと花ひらくおおむらさきはつつじの女王
8
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