「体調はどうか」と電話しながらに身体ぶるっと震えて寂し
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窓ガラス額つけつつため息で始発のバスは我ために発つ
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いつまでも既読にならない「またいつか」消してしまう勇気はないから
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あしたこそ未来の私に期待過多 きっとできるよ任せておくね
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一年の残り日数数えては夜をやたらと引き伸ばしている
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あかぼしの明くバルコニーを包むような真紅は二人に限られていた
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あのひとが 私の歳を越えたとき そばで笑っている花であれ
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冷えた雨が薄い傘を打つ きのうよりふわふわのふとんでねむる
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“愛”なんて “永遠”なんて “夢”なんて 嘘か誠か 夢か現か
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『これ以上だれも私に触れないで』境界線としての黒髪
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元々は ネタで始めた ダイエット いつの間にか175センチ 本気になった55キロ
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重石にはならぬが酷く冷ややかな死にたい気持ちも抱いて生きてく
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コメダで オーダーしたいの 色々で 詰まるところは いつものコーヒー
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人の目を 見るのが怖い 君の眼を 見る僕の目は たぶん泳いでる
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この谷は深く深く 峠の前の 神かがったような空気
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指先のラベンダーグレー乾き待ち、さながらセメント工事なりけり
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そのからだにめぐるコーラと悲しみが 炭酸の痛みで私もわかる
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なずみゆく無花果色の夕の空ただそれだけの十月オクトーバーのそら
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トッピング長々伝え「それ2つ」何とかチーノを君と飲む午后
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究極の真理に震えた後の手で葱と生姜とにんにくを切る
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毎日を合わない靴で行くようで花でも見ずにはやってられない
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冷蔵庫の永久凍土になりそうなピーナッツバターと君を待ってる
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産めるのに産まない人も産みたいが産めない人もいる 生きたいよ
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さみしさを埋められなくてまたひとつ積み木の城が崩れてゆくの
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新婚の君に幸あれ心より『You Raise Me Up』を歌う
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「声が好き」十年前も言ってたね私の魅力はそれだけですか
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ともすれば灼かれてしまう愛だからもう逢わない方がいいですね
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愛された後の身体にひかり降りたったひとつの花になる我
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鋭き葉作らず生まれ散るばかり柔らかき芽は作らねば出ぬ
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写真だと思ってポーズをとる人の「これって動画?」と気がつくあわい
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