どれもみな 十字にかがやく 星のに 神しかいない たましいの世界
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来客でねこの背中がまるくなる 保険屋さんだ ねこ母と寝てよう
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理由なくキスしてもいい関係をこの朝までは信じてこれた
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「やらないといけない事」ならいくらでも「やりたい事を」の占いに困る
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ごうごうと叫んでることこれが雨 雨で見えずと君は言うけど
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応援す飛んでいく鳥のあとから少し遅れて飛んでいく鳥
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嘘にもう慣れてしまったこのこころリサイクルせず捨ててしまって
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眠れない夜にはそっと引き寄せるあたたかミルクやさしい布団
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外にでてはじめてわかる晴天の天気うれしむ歩き出す午後
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奥さんは忙しいのと聞く店主 3回目には聞かなくなった
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書き溜めたわたしの歌が寄り添ってくれる一緒に泣いてくれてる
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本日の左脳を抉った告白は ピースオブケイクって言っとくよ
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知らぬ間に天気予報が変わってて 曇りの午前は散歩出来そう
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手に入れたのは幸福な思い出でわたしはなにも失ってない
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気の緩み猫背になりてふと思う ごめんね猫よ君等に罪無し
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アレクサが今日は雨だと云ってるが 洗濯物干す日が差すベランダ
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梅雨の入 犬の散歩 お預けで 行き交うボール ストレス解消
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一ミリも思っていない再会をしたいと不倫にはしたくない
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重力を振り切るように空高く 立ち漕ぎをする夜の公園
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独り居て 民衆の歌 聞きし夕 吾も歌ふや民衆たみに混じりて  舞台レ・ミゼラブル
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雨上がり山肌霧を吸いこめり 同窓会の朝は清けし
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背の殻に哀しみ満ちるカタツムリ庭におとなう お茶しませんか
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正論が心にあっても零れてく 身体の方が心みたいだ
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格言を 何度も脳に言ひ聞かす 前頭葉は一時いっとき優等生になる
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くすぶっていた問題が再燃しやりたいことをまさか実現
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闇のなか照らすひかりも気づかずに眼つむり探す落とした欠片
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これという理由もなくわたしを嫌う幸せそうな顔の青年
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星のかずほどまたたいて まどの外 ほかの星座を見上げてごらん
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限られた人だけにしか叶わない恋と呼ばれる不変の悪魔
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くらべても まともな人がいないから ひとりを選ぶことができたの
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