古本の擦れて黄ばんだページには私の過去も染み込んでいる
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何となく浮かんだ歌は好きなのに苦労して詠んだの今ひとつ
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人間に似せて作ったロボットのきっと直線的な内臓
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着崩れてちらつくあなたの胸元にほくろがあったという驚き
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螽斯キリギリス飛蝗バッタと何が違うのか 壁の客人きみはどちらか? /外に逃がしました
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裏切られ、赦せぬ君をだ好きで 嫌えるまでは会いに行かない /推し
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思い出す学生時代の七不思議麺三本ずつ食むお嬢様
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あの子ってくしゃみがぶりっ子男受け狙った響く乾く季節に
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ふれずとも 割れなば割れて 散るものを ふしぎのままに わだかまるもの
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雨のあと あきあかねきて 見あかねど みずの浅きは あだとならずや
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ついえてもこの深更に何人なんびとか救済叫ぶ気配ありなん
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画材屋でテンション上がって時忘る君進む道光って見えた
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人の世の最たる罪は「分かる」こと 傷口を圧しじる傲慢
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この島にかつてきたるは誰やらん 緑の縁の ここな十字は
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人生の添木になるよ さりげなくお水のようにそばにいさせて
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届かない詫びだとしても繰り返す 弟なんだ。俺は、あなたの。/光る君 隆家
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「何も無き日」と「何も無き日常の再来」の間で幸せを思う
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ばあちゃんに 教えてもらった 知恵袋 実はあんまり 役立ってない
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夏すぎて 秋かと思えば また夏で 年の半分 夏が占めてる
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爽秋の空に入道雲 まだ暑いね 微笑む君と ピクニック
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一平が 教えてくれた 盗み方 翔平盗塁 今日も成功
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目を閉じて 深呼吸して 秋に挨拶を
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踏み抜いて冷たい水へ身を投げる 薄氷を歩いてたと気づいた
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それぞれの 趣味の話を 持ち寄りて 語る時間の 過ぎる早さよ
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よく乾き衣類畳めば不思議なる吾は吾の香母は母の香
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焼却炉行きのバス停 あなたへと宛てた手紙は丸まって待つ
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恐怖心 消化しきれぬ だけどもう 私は進む手を震わせて
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生真面目な父とチャレンジ精神の母のDNA実感するわれ
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すり抜けて するり腕から すり抜けて さよならもなく 跡形もなく
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鳳蝶アゲハチョウひらりひらりと舞ってゆく 季節に乗って翔び去ってゆく
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