コーヒーをアイスで飲みたい日が来たら私の夏が始まる合図
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まつげから「好き」がこぼれてしまいそう 瞬きもせず君だけを見る
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鳴り続くあさこのフレッシュで気が変になるのが怖くてハム売り場行けず
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束の間の潜る地下鉄涼みゆくトンネル抜ければそこは太陽
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こんな日は海いっぱいのよろこびを陽の差した水さぞ美しき
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箱詰めの電車の様子にうなだれりたこ焼きだって一人一席
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小走りで駅はまだかと向かってく日陰を渡り春はいずこへ
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感情のかくなる上に嫉みくるわたしの身振りに笑う昨日さくじつ
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別名を十字架草と言うらしき ドクダミの花を花瓶に生ける
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君が好き、愛してる、より身をうるむ 絵文字すらない「ちゃんと食べてる?」
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優しさも強制されて義務となる多様化社会のど真ん中にて
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すれ違うひと皆傘を差している このくらいの雨濡れて帰ろう
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すれ違うひと皆傘を差してない ゆっくり畳む駅の構内
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だれよりたしかに光る白毛がいちばんやわらかい場所を知らせる
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言い訳が仕事口調になっている 俺は気づいて水を飲み干す
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今朝は鼻が沁みる寒さだポケットのホットミルクが温むのは春
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ピカタ屋なんて珍しいねと近づいてみたらパン屋だった誤読。
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君の家族との時間も大切に想ってる そんなセリフ言える貴方は大人
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今までの吾の心をちと反省 きみの好物ホットケーキ焼く
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半袖で眠ってしまい明けぬ前 寒さで目覚める皐月さつきわず
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髪を切るどれだけ切ろう真剣に こんなに悩むの生まれて初めて
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五月吹く 若葉の風を追うように ランナー駆け往く川縁かわべりの道
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踏まれても白の花咲くどくだみは愛うすき花 清純なまま
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朴の葉で鱒と生姜のすし飯を 包んだ初夏の我が家のご馳走
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能登の方手合わせ祈る 朝風よ 気持ち運んで静かに吹けと
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災害の予告は空にあるかもと 見上げる癖はホントは嫌い
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夜空へと溶ける花火は網膜に書き留められた短詩のように
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さくらんぼ今年も可憐な実のつけて カラスも狙う戦場と化す
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今は亡き友のアドレス名簿から消去できなく時々眺める
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高齢期の孤独感情に流されず知的好奇心を保ちて生きむ
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