父が遺す旅の記録を母と読む父らしいねとうなずくふたり
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同地点たどり着く今姿のみ変じて遥かな道歩いた
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駅ビルでばったり出くわすアノヤロウ北島よりも超!目が泳ぐ
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ラジオから ヘビロテ聴いた「アンジェリーナ」ボリューム上げるわれJKなり
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「しあわせは 歩いてこない」かもしれぬだけど歩いて行くには遠し
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宮内庁インスタに咲く花々に「はるかのひまわり」見つけて涙
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来たらヤダ 来たら長く居座るの 嫌な友達に似ている台風
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じいちゃんのつくった葡萄つややかだ良かった年も哀しい年も
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水前寺清子はなぜに “チーターか”?ネット検索ポンと膝打つ/もう御存じない人の方が多いでしょうか?
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ナタデココ 知名度いまは如何ならむ フルーツセラピー懐かしく食む
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わずらいて上げし喉頸へ縄かかる 目薬で消ゆたらればのゆめ
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とうめい透明の 棚を覗き込む チビ猫や 何か見えるかい 映るのはきみ
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今シーズン初の湯豆腐煮え立ったアブクも立って生きるはごちゃごちゃ
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笑い顔乏しくなりし義姉あねといてあの日のえみに思い出話す
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もう何も関心ごとはありませぬ願いはひとつマックで描く絵
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空っぽの頭の中を掃除する残った言葉を文字に変換
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草原の末より月は出づれども行くに果てなき武蔵野の秋
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大好きな言葉と言葉混ぜ合わせ 花火みたいな 歌を詠みたい
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おーちゃんぞーちゃん♪」と象を指差しはしゃぐ子が今では母になるとは寂し
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一人ではいたくなくて誘われた居酒屋の輪の中でも独り
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平和ボケ他国の無法すら遺憾のみで済ませるどうせ今度も
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水道もお湯を吐き出す八月を 耐えた先には潰された秋
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みみずくの眠りのなかに迷い来し男は高所恐怖症なり
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四十度近い令和の陽射しから 逃げられぬ花を思う寝室
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……と、おもえてならず夏の根の枯れていっぽん死ぬまであがく
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風鈴を撫でる風なくクーラーの 唸る音だけ溢れてる夏
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現実に米はこんなに不足して。なのに政府は無策晒すや
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クーポンの期限が今日で暑い中ブックオフまで散歩してきた
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とにかくも台風一過望みたる秋呼ぶ風よお手柔らかに
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真昼の世 蝉は止まって 鳴いている それでも夏に 雲は似合わない
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