亡き母の姿浮かんで捨てられぬ薄桃色の春袷せかな
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氷雨ふる被災地大きく映されて今後の雪を繰り返し言う
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年の瀬の祭りをしてる境内の出店の灯りの優しい光
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「奢ってくれたら行っても良いよ」驕ってくれてありがとう
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あのひとを好きなあなたを好きでいる不変の痛みはわたしだけのもの
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マトン食べ ドーグを飲んだ。友達に豚肉あげた アフガニスタン
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漁火の さらに向こうに チカチカと 揺れているのは わたしの命
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子らもに夫婦二人でニュース見る河津桜の一輪咲きぬ
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時やはり 厳しく 眠るあいだにも 別れ近づき ぼやける貴女あなた
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秒針を 追って意識は いつの間に あの日の君の 横にいたのか
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強がりな猫を心に飼っている  甘えん坊の犬のが良かった?
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七草も 粥は作らぬ 昨今で 今や作るは 明日のおかず
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母猫の 医師より貰う 供え花 お礼と共に また涙溢れ
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憂鬱な毎日だから少しだけ 君の孤独に触れたいのです
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右手につえ左にかばん影とわれ 陽に背をおされ前に一歩を
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能登にまた雪のしんしん夜がくる 思いを小さな募金につつむ
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♨️早朝ぬる〜い露天風呂談義、皆さん朝から熱かったです。☺️
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ながらへば つまかげ しのばれむ うしと見しぞ 今は恋しき
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平安の女流歌人の半生に 想いを馳せて書を買い求め
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どこからか 女性専用車両内 キツめの香水 雅みやびならずや
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ひたすらに 食べさせあやして おんぶして 母も私に きっとしていた
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深爪をしなくなったのは歌を奏でることが叶わないから
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弁当は冷めたままが好き言ってたあの子はいつのどの子だったっけ
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長生きをしたのにまだまだ若いのに犠牲者の年耳にするたび
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七草の歌頼りなきすととんとん七つも道具使わないけど
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朝風呂に浸かりし我の脳裏には孫、酒、妻と泡沫Utakata短歌うた
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晴れやかな 冬空のよに 美しい 心と身体 持って歩まん
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あなたより 朝かげこぼ羣山むらやまの けざやかなりて埀冰たるひかがやく
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隠し事あったっていい嘘もいい そうして人生回して行くのだ
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風を飼うことにしたので今日からは心の窓を開けておきます
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