石崎セキ    フォロー 19 フォロワー 12 投稿数 230

わたしにはセンスがないとわかってる 自戒のために短歌を使う 

海水を両手で掬い離された海の一部の孤独を思う 

太陽があまねく地球を照らそうとどうにもならない孤独がぼくだ 

夜の空きわ立たせるためシャー芯をコンセントへと 冷たい火花 

天井のドアを開けば青空に行ける気がした横たわるビル 

ピストルを試射するときに使われる的のモデル あれ僕なんです 

地面から突き出たビルが下歯なら天のあぎとの途方もなさよ 

助産師が臍の緒を切る瞬間にスマホのケーブル抜く人の数 

充電がゼロになったら心身のゲージが減ってしまう気がして 

はらわたが痒くて腹を掻き切ったクランケのいるイチマルニ号 

泡沫の意味が膨らむ空間で泡沫を詠むことの困難 

詩を詠めぬひとになってしまったが空は青くどこまでも青い 

あの高い空からみれば地は空でわたしの涙は星めいている 

死にたいといえば本当に死ねる気がするので大事にとっておいてる 

このいいねゼロの短歌は盗作で評価したのは僕だけだった 

才能が可視化される世界では生きたくないがいいねの数よ 

この文が猿が書いた文章である確率を求めよ(10点) 

カレンダー間に合いますか、今年のです。結婚式を明日挙げるので。 

ハッカーも炬燵で仕事する冬の埠頭の銀魚が鳥に喰われる 

あばら屋のくもり硝子に絆創膏つける暇あるなら手伝って 

この死体一緒に埋めれば俺たちは運命共同体になれるよ 

セックスを重なると言うけど皮膚がどうしようもなく僕らを隔てる 

遠坂とおざかという場所があり真夜中に行くと火花が散って寂しい 

限りある愛だからこそ嬉しいの、わたしのすべてを愛さないでよ(ましてやみんなの) 

まっくらなきみに一言伝えたい 光が光をみられないこと 

結婚の条件聞かれ異性だと異性愛者が答える世界 

「死」だけを三十一字連ねても僕が抱える死には満たない 

「錠剤の成分表は芸術」と、月を眺める人狼病者 

猿の「掻く」行為はまるで発射ボタン 打ちあげられて蒼穹にノミ 

長くなるほどに詩情は薄れゆく(短歌、友情、雨雪、恋愛)