石崎セキ    フォロー 14 フォロワー 7 投稿数 150

短歌を作ることと、小説を書くことと、アイドルマスターシャイニーカラーズと、VTuberが好きです。ツイッターは思念の墓地。

「幸福になると短歌は詠めない」と泣き腫らすひと 慰めるひと 

気だるさは十四の夏の後遺症 ずぶ濡れの靴に新聞を入れる 

線香の匂いにつられる渡鳥 煙の示す南へ向かう 

エンタメと言えば何でも許される イジメも恋もゲームも盗みも 

「焼き肉の匂いがしたら突撃だ」隊長がいう 部下が頷く 

だれだって始めは「いいね」を貰わずに独りで詠んでいたはずなのに 

ヤンキーに絡まれたこともない僕に青春なんて語らせるなよ 

怒らずに向こうを見てよ、お母さん。あの死刑囚、字がきれいだよ。 

新しい演奏記号のai(アド・インフィニトゥム)は「無限に」の意で終わりなき曲 

この歌もそうなのだけどひとは皆ひとを退しりぞけ前に出ている 

関節のぱちりぱちりと鳴る音は焚き火と同じ周波数です 

アイドルは清楚でないとだめなので放送禁止用語を放つ 

どろどろど(肉が溶けゆく)ろどろどろ 液状でも愛してくれる? 

美しい短歌を壊す仕事です 余分な文字を注ぎこむだけ 

「短歌やるヤツはメンヘラ」そのセリフ上の句に入れ詠んでやります 

真夜中のフリーチャットに現れて円周率を書き連ねるひと 

火蛍ひぼたるは舞えば舞うほど脆くなり翅が砕けて大地に落ちる 

内臓が見えるくらいに透明な君の隣に居させてくれよ 

頼むからerrorのrに混ぜてくれeとoにはなりたくないんだ 

UFOが海に沈んでゆく側で静かに茂る名のない草木 

隕石が落ちてくるから明日まで生きてみようと思えたんです 

この街の郵便局の片隅に宛先のないパフェがひとつ 

国道に赤いブラジャー舞い降りて軽自動車が器用に避ける 

誰ひとり傷つけないで生きていた人だけ行ける天国はから 

アンケート『あなたは文字が読めますか?』 渡された紙を眺めるおとな 

釈然としないのだけど君の絵がコンクールで二位だったようだよ 

「さらさら」としか云えぬもの きみの髪(だよね?)木漏れ日(ぽかぽかだもの)更紗さらさ(きみは、音にひっぱられすぎじゃない? と笑う)せせらぎの音 

受賞した展覧会の絵を燃やす 赤に飲まれるバーナーの青火 

書店にて立ち読みすれば千年が経って足場にネモフィラの花 

目が見える詩人は愛を盲目と 見えぬ詩人は光といった