いしざき
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投稿数
281
そういえば好きだ、あなたが口ずさむ時々違う歌詞の歌とか
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これはおはようを言うためのおやすみ 明日はいっしょに水族館いこ
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ねる、ってLINEして寝る ねるをひらがなにするほどさかしくはある
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知ってる?傷は膨れるのわたしの面積が少し増えるの
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キスなんかで救われる人生じゃなかった、そんな人生なら要らなかった
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口吻くちびるのかたちの傷にキスをする 手首のリボンは外しておいて
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独居にて枕時計のかれひとの眼を立つ蠅のふくやか
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圧力鍋の蒸気にあてた手の角煮の匂いで成功を知る
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寝落ちしたスマホのなかで推しはまだ「きみたち」に向けて話している
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隕石の七割は海へ沈みゆき魚は未知のウィルスを識る
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消えかたを忘れた雪は固まって砕け散るのをじっと待ってる
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ひとはみな小さな月だ 満月のひかりをきみは反射している
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弓の字は月の欠片がいいなれば天から落つる如く矢は地へ
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チョークを握る指先の白、迷路を辿る指先の黒
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人間が燃えて彼岸へゆくように棺は燃えて方舟となる
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疲れ果てはたと眠りにつく君の駆馬かけうまごと脚の7の字
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月光が刃物になって降り注ぎ地球最後の墓石となる
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ぴかぴかに磨けば鏡になりますか? 月は地球を映しますか?
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みんなして優しい冬の帰り道 そらにはふたつ満月がある
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この部屋は夜よりずっと暗いです 月のひかりを洩らす鍵穴
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十二月二十五日の前日に庭には二羽の鶏がいる
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前略 驢馬ロバ座はきみの嘘ですね? また夏に会いましょう。 草々
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屋上に落ちてた靴は軽やかでゴムの臭いが新しかった
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書類裁断機は紙の屠殺場 ゴミ袋いっぱいの挽肉
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あの夏はきれいな空がありました わんこの雲が浮いていました
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十五時に君でない死を悼むため時間通りに君は焼かれる
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羽ばたいたきみを天使よ捕まえて屋上にまで戻してくれよ
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香典は愛ではないと知っている マクドナルドのくしゃくしゃの札
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約束を交わした小指は細すぎてきみの体を支えられない
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きみとキスした制服で飛び降りたきみの葬式会場へゆく
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