Utakata
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石崎セキ
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あばら屋のくもり硝子に絆創膏つける暇あるなら手伝って
2
この死体一緒に埋めれば俺たちは運命共同体になれるよ
3
セックスを重なると言うけど皮膚がどうしようもなく僕らを隔てる
2
遠坂
(
とおざか
)
という場所があり真夜中に行くと火花が散って寂しい
3
限りある愛だからこそ嬉しいの、わたしのすべてを愛さないでよ(ましてやみんなの)
2
まっくらなきみに一言伝えたい 光が光をみられないこと
5
「死」だけを三十一字連ねても僕が抱える死には満たない
4
「錠剤の成分表は芸術」と、月を眺める人狼病者
2
猿の「掻く」行為はまるで発射ボタン 打ちあげられて蒼穹に
蚤
(
ノミ
)
2
長くなるほどに詩情は薄れゆく(短歌、友情、雨雪、恋愛)
4
獅子駆ける流星群の美しい軌道に沿って走る電車は
4
泉から水が溢れて村沈み国が沈んで海が沈んだ
6
美しい言葉が浮世にないような妄想だけが机上にはある
4
社会から離れようと足掻いてる君は社会に取り込まれてて
7
短歌にはプロクルステスがおりまして余剰も不足もありません
2
人間が鳥類ならばこの羽はモテるだろうが今は除らねば
2
鶏卵を蛇が呑み込む瞬間に時巻きもどり蛇の産卵
3
直線に並べた文字は整然としていて僕がデフォルメされる
2
僕たちがかつて自由であったころ詩は四次元に綴られていた
4
昨日まで普通に暮らしていたはずの三十七度五分の怪物
6
あたらしい眼鏡が青を遮断して降り積む雪は黄、黃、黄、ひたすらに黃
4
今冬
(
こんとう
)
はスノードームに入れたから秋を終えれば暖かくなる
1
麻薬にも勝てない程度の作品を作ることしかできないんです
2
この歌は百年先には消えていて読んでた人もみんな死んでる
(
(創作をしている人はたまに言う。「俺が死んでも歌は残る」と)
)
3
寝てる間に首にギロチン落ちてきて気付かぬうちに二つになりたい
3
ベランダの小鉢に煙を吹きかけて枯れる日がくることを祈るが
2
墓碑銘を書かれるような人生を送ってなくてもそれは書かれる
1
リモコンを探して家を出てからの五年は長く俺も老けたよ
1
日本から三ヶ月間遅れてる地域にいるので今は夏です
1
人生の分岐点には猿がいてバナナを投げて道を教える
(
「まだ君は猿に会ってないんだね」老紳士から手紙が届く
)
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