「はい完了、あとは野となれ」とも言えず 不安は残るが なんくるないさー
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我が娘遅れて嫁ぎし がらんどう 広い部屋に何度も行き来す
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二十年応援してた俳優が文春砲に晒された午後
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パスタ屋のおばちゃん ドアを開けてくれ 人の親切 身に沁みおりぬ
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ちょっとだけ 心折れそう そんな時 賛美歌買うにも 本屋が遠い
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合ってるか分からぬコンパス後生にし頂知らぬ奥山登る
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末っ子に 彼氏出来たと LINE来る 双極あっても 楽しく生きよう
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もっとくれ 甘い声でささやかれ ナイフのように突き刺した夕べ
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初めからその日が来ると分かってる 雨上がりあと薄日さす午後
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フローズン 八百ワット五分半 その通りしても冷たいさみしい
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たぶんいま墜落してるかんじかなぁ羽ばたけないし流されてるし
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重い腰上げて始める夏前に電気料金プラン変更
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頼られる事の、嬉しさ、ありがたく、しっかり行い、また、信頼を得る、もちつ、もたれつ、人の世の中
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診察室 まえでイヤイヤ わんちゃんの 連れていかれる 目線がかわいい
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獣医師の 動物目線で はなしてる やさしい言葉に きもちほっこり
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万緑の山迫り来る窓辺には遠く近くに野鳥囀る
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たまさかにGの影見る見直せば既に影なし台所陰
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身を投げに川へ向かって死んだのは 私じゃなくてお気に入りの傘
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踏み込めば 未開の地すら 庭となり いつか日本が 庭園と化す
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梅雨の早朝あさ 杖にまだ慣れぬ母なれば 傘、ゴミ袋 如何にして持つ
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昨夏は赤ちゃんの君が居たんだね ふわふわ甘い儚い記憶
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窓辺から動かぬバッタに流しから動かぬ蜘蛛くもに強制退去
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天蓋てんがいとばりとなりぬ濃藍こいあいの 空燃ゆあかねを閉づこむるなり
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幾重いくえもの春夏秋冬過ぎていく 心のスクリーン主役は貴方あなた
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闘病の やつれし人の かんばせよ 微笑み返す 我も嬉しき
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キミがもし 俺の分身だったなら 消えてもいいな 君といれるし
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“犬受診” “子供の部活” “PTA” 主語が“私”の予定なき手帳
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姉弟、母、3人寄れば なんとかね 文殊の知恵だ 本日決戦
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考える事多すぎてパンク気味 予定やりくりで 精一杯で
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ご利用は計画的に あと八日金欠に効くペヤング大盛
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