広瀬川流れは荒く背を向けて手足が消えて僕は柳になった
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消えたいと死にたいの差を考えて夜になる七月の土曜日
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ダウン症が旗をふりふり線路をゆけば真っ赤な鼓笛のパレードセミの合唱を合図に
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ぼくはいま おはなししてるの 小脳と おまえいつから 脳裏にありと
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親指で 鼻を掘っては 頭蓋抜き 無脳しぼんで 干し柿に似る
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下痢ちん毛 しょんべん歯くそ ケツの穴 朝に4回 叫ぶ狂老
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君にまだ話していない気がしてる地球にデコピンした夜のこと
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紙とペン掲げて子葉を踏み潰し説く先々に癌を流布する
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占いに蝕まれゆく心根の代替品を探し出す朝
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達観と諦観によるグロテスク現代を司る悪心
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焦らせてしまってごめんさもないといなくなってしまうかと思って
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恋というにはおぼろげで左手に「好き」を掴んでひとりで帰る
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コ哀推し お仲間みつけて うれしいな イイネを十個くらいは押したい
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エアコンの汚れたフィルター洗うように愚痴をこぼせる相手がいること
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コナンくん 灰原哀を撰んでよ コナン工藤くんと 蘭の「新一」
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ねこ母は 麦酒びいるが好きだ かなり好き でもたまにはね 合わぬ種類やつもある
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あなたのわかって欲しい全部独り占めあたしが全部分かればいいでしょ
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電車にて「ねえ」と言う声合わさりき周りに気の合うことを知らせて
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安売りのスイカのサイズチェックして一人静かに満足をする
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太陽が大声出して殴打するみたいに強く私を脅す
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南国のプールサイドに寝そべりてウォータースライダー滑る君を見ている
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海色のコントラストの大空に今こそ上がれ七月の凧
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夏の日に頭を垂れるひまわりの覗いた顔の暗い表情
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ドーナツの穴に対する回答のひとつとされるこの世の私
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きらきらの光あふれる宝石に這わせる舌から痺れて落ちる
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「まだ帰りたくない」なんて駄々こねてるみたいな雷
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かき氷よく行くお店はマツモトよ?年に何回ぐらい行けるの(ハワイにあるらしい)
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月を見て綺麗と呟く君がいる僕は月など見てはいけない
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空を切るボディソープの音がして君がいないこと思い知る夜
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戦争と宗教と花屋の値札教科書通りの○×クイズ
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