総曲輪そうがわの商店街を通り抜ける コンパクトシティ富山の実力
3
地元にもこっちにもあるイオンモール でも地方独自の百貨店も好き
2
袋めんなにかと便利でおいしくて けれども栄養面で気を遣う
2
好きな子と遊びに出かけた帰り道 気取るために乗る阪急電車
6
朝早く静まり返った大学はまるで大人の秘密基地のよう
5
幸せになんかなるなと叫べない大好きだしここ日本だし
4
欲望が輪郭を成し名を持った 綺麗な響きで少し笑えた
3
背を預く貴方は光瞬いて同じひかりを追うため生きて
2
関係に不滅をつけた覚悟とか忘れ笑って捨てるプリクラ
4
たずねゆく心もよそにささゆりの 杉の木陰にゆれるうすべに
4
常識はウイルス 汚染された脳は凝灰岩のように脆い
2
消えかけたツイートにつく1いいね ああ、私まだ存在してる
2
処世術が苦くて飲めない君に賢者のオブラートを授ける
3
好きなのに拒否反応が止まらない ツンデレトマトとかゆいお口
2
スマホ捨て短歌を始めてみようかな 溢れる日常取りこぼさぬよう
8
--・・- ・・-・- ・--・ -・ ・・ -- ・・--・・ヒミツダヨ?
1
終わったから 何だかわかる あゝあれが 僕の青春 という日々だった
14
打ち上がる花火は祭りを知らすらしいつもと変わらぬ夕餉の頃に
9
ほどほどに 栄養摂れた 今日の日か 身体の栄養 こころのそれも
3
俺は猫 女子おなごねずみ 追いかけて その逆もして 負けてみたいな
3
夏の匂い 鼻先漂い ふとよぎる 短くも私の 輝く青春
4
「一緒に」と言えないことの言い訳はいじらしくもいとおしくもある
3
一瞬の未来を描いた過去でさえ凶器になると知って埋めたよ
5
濃い湿度暑さも光も人工の温室という緩いジャングル
3
話せない 君に逢えない触れられぬ この現実を 乗り越えれない
7
メルカリで嫁入り支度の着物売るあの世で母は嘆いてるかな
9
カラオケで こぶし失敗 雄叫びターザンに ツタでは行けぬ津軽海峡
6
卒アルの白黒写真潜(ひそ)ませたフェイスブックのフォルダーの中
3
その祭り誰と行ったのぼっちって俺に泣くのに揺れる携帯
4
海からの蒸した風を浴びた時そこに浮かぶは通学の道
2