春探し 早朝散歩犬連れて 桜は散れどネモフィラ満開
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カーテンを 開ければそこに 桜の木 あともう少し 春を感じたい
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誰のもの 誰のためでもなく 春は やさしい風を 届けてくれる
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平日の仕事の峠越えた朝 今の自分の桃源郷か
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今日の予定 動物病院気になりて サマーカットのちま猫の夢(なんでやねん(笑)健康診断です!)
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りんご剥き 包丁を指に引っかけて 我と我が身の鈍臭さ折れ
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人混みは 私のここを 擦るけれど 撫でてくれたの 春のそよ風
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朝早く 所用ありて 歩きだし 外の香りは 春の香り
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通りすぎ 春描写 追っても 追い続けても 世は桜色
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またボツに推敲ペンが欲しい夜のためにビールはやめ買うとする
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古希になり良い子でいると決めたのはラブレター書き返事欲しくて
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ドウダンのこゆびのしろき吊るし鈴 ふれる手のひら鈴の音の鳴る
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透明なジンと氷の音聞けば  君が差し出す手を想う夜
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一陣の風に世界は花吹雪 きみのひとみに残影清けし
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地獄への招待状が人違い 謝罪もなしに追い返される
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死にかけて話のネタがひとつ増え ベッドの上で構成を練る
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死ぬ時は意外とあっさり死ぬんだと ストレッチャーに寝ながら想う
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辻褄の合わない絵本読み聞かせ 子は気を使い 楽しいと言う
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どこにおる?夜の雑踏見失う 飛行機見える? 見上げる夜空
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精神を 可視化するなら ひっそりと 山奥に咲く 散らない桜
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待ち受けが人生オワタのスマホ見て その娘の過去に想いを馳せる
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オチのない不平不満を吐き出して 共感されず 愚痴を吐く日々
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寒くない?寒くはないわ大丈夫 ならその上着 俺に貸してよ
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ロープレのダンジョン攻略得意たが 地下街行くと必ず迷う
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平積みの一番上を立ち読みし その下を買う いつの頃から
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飛び乗った電車に連れられ降りた駅 知らない街のパンは美味しい
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痛いのは包丁の傷ではなくて 心の奥の冷えた寂しさ
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微笑みに微笑み返す朝が来て 家族四人の今日が始まる
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花びらを敷き詰めた道進み行く 春の終わりの香の少し寂し
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車窓より緑の揺れし麦畑 手繰りたぐり寄せたり亡母の面影
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