子育てに自信ない日は思い出そう初めて立ったあの日のことを
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ママだけを見ていた君の眼差しは最近友を見るようになる
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真夏日が昨日の書店の店頭で賀状の準備の本が並んでる
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目の前の 相手に何が できるかと 考えてみる 愛の在処も
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水遣りを止めたとたんに目に留まる方丈の庭桔梗一輪
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ヤクルトが飲みたいという父のため夜中に走った国道一号
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金婚の前年はなんと形容す 空気のような結婚記念日
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新しい年の手帳は 気になるが 90days!! 鮮やかに綴れ
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「種がまだ」「朝顔が咲く」「金木犀キンモクセイ咲いた」とラジオ報告続々
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白か黒それ以外には見出だせぬ一かけ違い百ずれた心
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目尻には枕の跡が縦ジワに!老いの悩みはつきぬ女子です
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はははと言えぬあの星の歌はなに きこきこくるくるあるのかららら
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「これから彼と会うからまた来週!」手を振り別れるビールが冷えてる
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見おろしたながめおそろし 透明な天狗の下駄で空中散歩
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金髪の ショートカットの 古着系 TACの袋を ぶら下げている
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秋の風そろりそろりと近づいて来ないんですよいまだ半袖
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夜空見て日本酒飲み横たわる意識失い気が付けば朝
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蒸し暑さなくなり一夜久々に無心で眠り爽やかな朝
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冷緑茶 いつものノリで淹れちゃった ジャケット要るよな気温であったよ
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「かわいいね」「えらいね」「すごいね」ほめことば 何万回でも ねこに言いたいね
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固茹でのたまごに 3種のチーズパイ 婦人科の朝は元気をつける
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バス停の柱をつたう水流はいつからいつまで雨でしたか
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夢で会う やたら気の合うあの女 気が合うはずよ それがアニマ男性内女性因子
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安売りの痩せしサンマもつみれ汁にすれば時雨るる夕には御馳走
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やしろで スギやヒノキに 包まれて 安寧あんねい祈り 秋が始まる
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資本主義したたる水のとだえなば つきなむ命は歌にそそがむ
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資本主義したたる水にありついて三十一文字をなぐさめとする
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名にし負はば八塩の岡の薄紅葉時雨の染めむ後ぞゆかしき
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リサイクル店 百円で処分す芝刈り機 後日三千八百円で鎮座しており
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風に舞う 落葉巻き込み 旋風つむじかぜ 冬がそこまで 木枯しが吹く
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