サイボーグ 009に なりたいと 思わないのは 殺しの道具
6
我が頬に自分の頬をくっつけて目を閉じる君「おにさんこわい」
9
可笑しきこと 傍らに分かつ 人は無く 猫に呟き ひとり苦笑す
8
「少しでも多くの方が座れますよう…抱いてて」と鉢植えの薔薇
7
じゃあねって電話切るときこぼれ出すきみの吐息でひらく山茶花
11
この辺り幼き子ども増えてきてちさな足音たたっと走る
9
赴任より息子戻りて側に居るただそのことで深く眠る夜
18
PBの安いチューハイ8度ゆえ 菜花の汁で割って飲み干す
7
うっすら雪 朝陽を待ちて 冬の庭 せし葉牡丹 暗がりのべに
7
澪つくし波の間に間にくいありて 顧てみれば朽ちし我が身ぞ
11
やけ食いは 誰も幸せにしないけど プッチンプリンくらいはいいよね
21
アンケート回答の御礼のちゅーる届く よかったねええ 楽しみだねえ
17
銀河一の恋愛通ねお月様「二人のえにしは何色かしら?」
16
凍てつく夜 猫も同時に もぐり込み 布団のあたため 一役担う
15
塵どもの風に舞うさま目に入り 己の小ささ心に染み入り
11
わかるともわからないとも五十年 妻の不機嫌スイッチ居場所
20
通話する 君の声まだ 聞きたくて 充電切れに ハラハラしながら
13
ボトル入り烏龍茶を飲むパンダの子返還されるニュースを見つつ
13
雪晴の空気吸いこみおもひそむ古都につとめていたかの女史を
12
甘いもの好きなヒヨドリ かれさえも 早春ならば菜花ついばむ
8
菜花茹で 茹で汁の色のあでやかさ まごうかたなき春の色彩
15
ここで失恋たぶん来ないお前を間伐に怯える桜と共に待ちながら
4
玄関ドア しまい忘れの 虫除けネット  役立たぬまま 寒空に震えてる
7
見上げれば 満天の星 ひろがりて 息のむ程の プラネタリウム
10
厳冬の宵 暖求め 我が膝に丸まりぬ猫 命のぬく
29
宵の間に流布せし蝶の飛ぶ先へ暁至りて冴える極彩
5
子の頃に一瞬目にしたオニヤンマいまではキャンプの虫除けフィギュア
18
ワイマール超民主主義国家 多党で澱む国会に しびれをきらせた国民が、「彼」を選んだ
14
受験生 子に持つ親が選ぶのは 政策よりも当確候補
17
冬眠の熊の夢らし樹氷みな怪獣になり雪に戯る / 蔵王
30