Utakata
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miti
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ビル風は苦味を含む脆いから 隙間に伸びる夏空、今日も
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海を見に 違う電車に わざと乗る それができれば きっと花丸
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朝顔の 葉の艶めきは 夜露かな やさしく撫でて 産毛に触れる
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来た道を戻ったとこで帰れない こちらにもなく あちらにもない
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立ち待ちに赤月過ぎて春朧 ひとときよりも いつも見ててね
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そこかしこ 光あふれる この街は にぎやかすぎて 星が見えない
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足元に散る花びらの主なし どこから来たの 私は香川
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泣きながら残り時間を箱に詰め 深夜旅立つさよなら故郷
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独りじゃない事は知っているけど ここに誰もいないから寂しい
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地平線近くに見えるシリウスは 赤白青に揺らぐレイリー
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雪よりも一足先に白散らせ 月夜が照らす 八重の山茶花
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薄明に高く居残る歳星は 来る明星を一目見たくて
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そろそろと 列を彩る 車たち 火葬場向かう 先頭は祖母
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何もない 何も持たずに ここにいて ずっと動かず 遠くを見てた
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ただ一つ 誇れるものが あったなら それだけ抱え どこへも行けた
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窓開けて金木犀が鼻かすめ 空には月と木星並ぶ
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小雨ふる 夜道に傘を 振り回し さながら軽業師の真似事
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目に見える孤独の道を 歩くより暗闇に そっと逃げ出したい
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代表が話す十月の予定は 私にはない未来の話し
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せせら流れる小川すら 行くあてが あるというのに 私ときたら
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月食が話題を飾る一夜きり 既望の夜も変わらず照らす
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駐車場 窓の縁の子バッタは秋の入口 どこまで行くの
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光立て消える最期の星の屑 人の屑にもなれない我が身
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ラジオからラッキープール聴きながら ロコモコ丼を頬張り 夏
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心待ちの流星群に水を差す 何度見たって変わらぬ予報
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結末に気力を奪う夢見には 楽しいはずの週末さえも
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田水張るカエルを探し練り歩く 水面と合わせ 二羽のシラサギ
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空洞の 腹に響くは 夏の音 暑さと残る 蝉の腸
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生誕を祝う言葉に頬ゆるむ夕方だって遅くはないよ
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自分ならモランのそばに寄り添って理解し合えるつもりでいる
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