昔日(せきじつ)の 幾多の苦悩消えていく 我気遣う息子 母でよかった
22
なんだかね自分の息をかいでるようでむかしの短歌(うた)はちょっと照れます
24
遠くから愛でるだけもう散っちゃった桜にきみに触れたかったな
22
唯(ただ)ひとり抱き締めたくて君のこと たぶん恋ってこんな感じだ
19
花の枝(え)を振り散らすよな北風に コート無しの身固く縮まり
21
気が付けば真円となる月ありて 月読(アルテミス)の船今一廻り
24
月明かり部屋の中まで差し込んで今夜は春を纏って寝よう
29
帽子かぶりベンチコート着てマスクして杉林下のゴミ収集場へ
11
帰路の宵 待受を閉づ漆黒のスマホ液晶に 映る月影
33
風そよぐ今宵を照らすピンクムーン花の薫りに揺らぐ月影
19
「殺人は数によって神聖化される」『殺人狂時代』だよまだ/チャップリン
10
技芸練り 澄み渡りし 鶯の 声はすれども 姿は見えず
9
ジョーカーを引いてしまってトランプの引き際見えぬ切り札虚し
22
先住の 2匹にビビる こともなく   番長面した  捨て猫子猫
12
新たなるバイオテロをも匂わせる 各地で起きる桜の倒木
9
家守り十五年経て奮い立つ 春時雨裁つ君の復職
36
真夜中に窓の戸開けて誰か見ていたら怖いな風の音聞く
16
青々と 次々伸びゆく小松菜の 蕾膨らみ春を告げをり 
26
まだ要ると買った灯油に高い値と言えば油屋苦虫の笑み
19
煙草吸う昔の映画喉あたり煙の記憶こそりくすぐる
21
「馬鹿だなあ、もう少し現実を見なよ。」 同じ土俵に立っているのに
4
「ついてきな」離れた君の手は 震える足に気づいてたんだな
3
久しぶりの週休二日の出勤に生き甲斐おぼゆ。二時間なれど
7
レコードになったことない作詞家の夢レコードを聴くプレーヤー
36
光る音パパパッパーパーがア・イ・ラ・ブ・ユーだろうと思う未知との遭遇
17
一瞬に雲海消えて直下には池ノ谷あり眩しき炎暑
20
花見終え模した陶器に手が生えるミケランジェロの名前を借りたい
6
5回死と遭遇したが目が覚めて思った神は不確かだった
18
月光に 踊るはソナタ 乗せられて  桜と貴方 僕の水面に
8
雨音が煩く感じ始めたら 僕をよんでよ僕もおなじさ
5