重ねても 吐き出す穴があったとて 愛してくれぬ ただの女形にんぎょう
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ふかふかの雪は五寸を越すほどかサラサラと落ちスコップに残らず
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撫子の湯にぞゆるりと浸かるれば 疲れ溶けてく 明日も頑張ろ
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「初雪が 降ったら 思い出して」とか 雪より重いね ごめんね、忘れて
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冬薔薇よ世界に指でぶら下がる私自身が礼拝なのだ
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朝飯は酒とちくわですみもせず何をくおうかなめこのみそ汁
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冬ざれの野道を行かば一斉に鳥飛び立ちて梢に集く
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灰色の空から白き魔法陣どんな魔法を今宵はかけるの
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あまりにも遠い昔に死んだのだ今の私はそれではなあに?
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粉雪になれたら貴方へ降るからさ、払ってくれるだけでいいから
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部屋に置いたBluetoothスピーカーはエールをくれる僕の友達
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初雪の重さに押されて固まって一番古い地層がわたし
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「会いたいな」押せど押せども届かぬは 感度の悪い手袋のせい
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吹き抜ける風をいなして 寒川に 凛と立つサギ 見惚れる朝よ
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朝おきた扉を開けて猫がいる可愛いけれどマジ包囲網
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蕪の葉とおじゃこ炒めてふりかけに 「ご飯進む」と夫困り顔
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街路樹の生きる力は凄まじき張る根が歩道膨らましてる/躓いて気付く
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君は問う「これ何しかも使ってないし」あの日の君の肩たたき券
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貧しくも海苔巻きだけの折詰の 土産はうれし ほろ酔いの父
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諦めと度胸が身につく四十前しじゅうまえビビり散らかす明日も見えるが
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かき揚げに 卵と肉を 追加して 立ち食いそばで 贅沢極め
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好き嫌い花びらの数奇数なら 好きから始めて好きで終わるし
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チョコ色のブルが散歩でおでこにはクリームみたいな雪をのっけて
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本便に乗り遅る ホームにひとり 缶しるこあがなひ 待つ次発
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崩れ落ち手から飛び出た生タマゴきみも必死に抗ったのか
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「お先に」とライトで合図する指に名前も知らぬ誰かの温度/雪国の温かさ
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可愛さに 磨きのかかった 笑顔見て 貴女を想う 幸せな時
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勤め終へ家に帰れば三千櫻グラスのなかに光が跳ねる
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君宛てのルーズリーフの書き置きの余白に託す語りえぬもの
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「我儘」と詰られ慣れていたつもり そんな事ないつぶては痛い
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