難産のすえに我を産みし母に感謝を込めて手を合わす朝 /誕生日
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新築の建設現場の木の匂い 休日なのか誰もいない
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近頃は秋も寝坊をするらしい私がアラームかけてあげるよ
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窓越しにゴッホのひまわり驚きぬ曼珠沙華の炎の踊る
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いなほおは美しいな」と口をく やはり私も御饌津家みけつやすえ
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ステテコがモモヒキにかはる津軽の秋「サモダシ採れだ!」とナラタケとどく(医師脳)
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溜め込むと息ができなくなってくる 短歌にのせて吐き出す想い
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しょっぱいのーその目玉焼き、君のさが。いっぺんここらで心にあまみを。
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よく聞くが エモい の意味があやふやで 早よ検索せよと老脳指令す
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朝起きて弁当作ってまた眠る。夢のつづき、黄身を頬張り
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年老いて 女らしさも 50まで 男勝りの 豪傑ばかり
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鳩が舞う コンクリートの 住処にて 生まれ育ちて 老いて死にゆく
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寒さへとおつる速度を秋といふ 毛布に思はず抱きついた夜
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カメラでは 写し切れぬか 我が容姿 もっとイケメン 八頭身だか
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朝夕に いつも通りし 散歩道 ちちろの鳴き声 秋の小径に
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しとしとと 秋雨降れば 夕餉には 鍋が恋しい 季節となりて
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女郎蜘蛛 木々の間に 糸張りて 獲物を捕るは 自然の摂理
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あなたにはあなたしかない良さがあるたとえば顔がまん丸いとか
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晴れ間なく物忌む雨夜の品定め 男同士の会話も楽し
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逢ふまでの夜の長さは忘られて明けずもがなと思ひけるかな
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愛してる プレゼントされ 愛してる 愛され過ぎた ぬいぐるみたち
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君と見た 満天の星 こぼれ出し 二人を照らす 恋のはじまり
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役立たぬ料理上手は誰のため?彼の人のこと笑顔にしたい
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私って魔女かも知れん調合し食べさせたなら笑顔が治る
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四年前作った本が二冊売れ在庫確認時雨月の夜
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社長オーナーに直立お辞儀の正社員軽く会釈の自由業フリーランス
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蝉の声未だ聞こえる神無月 いつもの道を二人で歩く
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自由業フリーランスなってわかる老害の上司に忖度凄まじき宮仕みち
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来年のカレンダー買い怖くなる一年後僕はこれを見てるか
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今年度初きのこ鍋煮込む夜父母僕の眼鏡がくもる
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