Utakata
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氷山
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詩のことばをつかえるようになりたいです
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失った泣いてばかりの恋はもう泣いてばかりの愛にするから
5
美しく高くなくてもいいからもうあなたのそばにおいてください
6
お互いを高嶺の花と思いあうただ草むらに咲いた二輪の
9
たまに振り返ってほしいあなたへの愛という名のかたまりのぼく
6
こんなにも虫なのはなぜ 何度でも
吾
(
あ
)
をおびやかすトマトのへたよ
10
満たんに充電された携帯をにぎる私の残量がない
9
めったには会えなくなった冷蔵庫のなかでミルクが静かに腐る
7
愛すにはよほどおかねもいるみたい きみへの熱をうばう冷媒
6
まどろみのやうにかすんでままならぬままわたくしと居て、朧月
6
記憶にもないあなたとのおそろいの
手巾
(
しゅきん
)
がふくむ最期の息吹
6
飛ばぬのか 新緑色のすいっちょん きみも私にしりを向けるね
6
驚いたヒト科に唇で息を吹かれたすいっちょんが飛ばない
5
唐突な花火の音に隣家から漏れる明かりもちらちら動く
7
誰にでもおそるおそると触れ合って「へっぴり腰」の教科書にのる
5
ぬいぐるみたちと毛布をわけあってページをめくるねむれない
夜
(
あさ
)
14
清らかなあの子を抱きしめた腕をきれいに保っていたいと思う
6
しょうもないものばかり見てねむれないのは心をちょっとすりむいたから
12
院生になってもどうやら私のままで資料の山の前にたたずむ
8
空の巣になった家から送られてくる食べ物の量が増えたな
9
あなたには許されていた。春の日のてもち無沙汰に握るゆびさき
9
遠くまできたね。ずいぶん−−そうか、もう、帰りのきっぷはいらないんだね
9
くるしいと思ったきみは背すじをのばせ 肺をつぶしているんじゃないか
8
春雷のとどろく新しい土地で人もほのかに電気を帯びる
5
星空を見たことのないストーブに最期の空を見せる二十時
12
手の冷えた友だちを
温
(
ぬく
)
めるためにあったかい手に生まれてきたよ
15
どうしても一緒にいたいあなたの前で「消えろ」のとこが歌えなかった
10
手荷物を持ちかえて差し伸べられた指先をつつみ込んでお別れ
9
雪解けてチャリも走れる小春日和の額に受ける風がやさしい
12
酔いどれのたわむれなんかじゃないのにきみを抱きしめる確信犯
6
高鳴ったあたしの胸もしらないで手紙と一緒にここを発ちなよ
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