Utakata
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氷山
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詩のことばをつかえるようになりたいです
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いい加減、拾ってはどう。気持ちとやらを 食べない餌は水を濁すの
8
先生が答えを省いたあの午後にほんのりすりむいたままの胸
4
手に入らないならなんで光ったのって言いたくもなる
眩
(
まばゆ
)
い瞳
8
幸せは天日にあてたカーペット 秋のはじめの乾いた空気
10
あんたってなかなかひどい奴だよね
高天原
(
たかまがはら
)
を向いてむくれる
7
木々の枝葉がわたくしの頭を撫でて慰めようとしていた土曜
12
ひとの手でゆるく畳んで返されてなんだか照れているエコバッグ
12
おみやげを見ると死ねない わたしの死後の親しき人を
惟
(
おもいみ
)
るから
10
あなたから巾着袋をうけとったわたしが死ぬるわけにいかない
9
もう帰れないじいちゃんのすがりつく手があの日没した兵に重なる
14
会うために急な斜面を横切ってヤギの気持ちがする墓参り
12
ももいろのフリルがついたさるすべり 木に咲く花は木の名前だけ
10
文字だけで争うなかに
真
(
まこと
)
があって あなたのまこと わたしのまこと
5
濡れた髪からシャンプーが香りたつようになんだか大人びた杉
9
こんなことばかりしている コップのふちで昨日の私と分け合うリップ
9
しらさぎの代わりに戦闘機が飛んで蝉の声すら聞こえない夏
12
丁寧につまみをひねる これはあの時どこへでもあふれかえっていた火
10
白旗をあげたからもう今日のよき日に寝っ転がってなんにもしない
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見たくないものを笑ってごまかした月だけがバカみてえに黄色
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もう二度と戻れないよというように凍ったあとのきゅうりはやわい
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どこを見ているか少年 きみの手に確か密かに這いよる戦禍
10
何ごとも続けることが肝心といきが続いたやつがのたまう
11
こんなのは正しくないと殺されたあなたの心はどこへ行くのか
8
きみの目がわたしの脳裏を侮辱してチリチリ焼いてやまない日暮れ
8
わたしには見えないものを見通している先生のうすい微笑み
10
息継ぎもなくバタフライしてゐるけれど遠くの遠くの島が遠くて
10
すいっちょんだけがわたしのそばに居る梅雨もくすぶる生温い夜
12
どうぶつのように素早い瞬発力でしっぽを巻いて逃げうる力
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良薬かそうでないかがわかるのは死ぬ前だから苦ければ吐け
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その岩はあなたを潰すつもりではないから背負いうる分だけを
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