Utakata
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氷山
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詩のことばをつかえるようになりたいです
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その声でよばれるたびに輪郭がはっきりとするわたしの名前
13
うっとりと目を閉じるねこの瞼が合うときに散るゆたかな火花
12
虎がいるでしょうあなたの胸の中にも 許せぬものを許さぬために
17
こころある人の指から放たれるただしい鍼が心臓を刺す
12
人を傷つけた夜にもあったかいのり弁を食う、食らう、しょっぱい
10
昔より垂れてきた頬を見てたら目が合って若返るははおや
9
柔村という名のひとのエスプレッソに似たすこしでも満たされる歌
10
おふとんにもぐればいつのまにかなんだかんだでねむれるいきもの
13
上なんていつも向かないから向いたら首が痛くなったさみしい
10
太麺のものなら全部おいしいと宣うわたしが踏み潰す
蟻
(
あり
)
6
ぼくはこのように生まれた。みにくくてはずれたぼくのままで生まれた
7
きみという
水面
(
みなも
)
はあまりに澄んでぼくというけものをつぶさに映す
14
永久にはがれない「よくできました」のシールをくれた友だちのゆび
13
まばたきの合間にすべりこんできて勝手に溶けた雪の目薬
23
目を糸のように細めて笑うくせがありあなたの顔がみえない
15
静脈の血ほどまで濃いせっけんの緑を薄い泡にしないで
9
縫い糸のように
太細
(
たさい
)
を繰り返し連綿とつづく愛を貴女に
11
あなただけ違う音、色、ひかりをもってわたしの琴の弦をはじいた
11
生まれ変わったら海になりたいけどさ、きみが蝶なら葉にもなれるよ
7
にんげんはすこし正しい まるまった人にふとんをかけなおすとき
14
常夜灯と名乗る優しい感じの人が昨夜殺したほんとうのよる
6
ましかくでいられないこの凸凹を許し合うときパズルは埋まる
11
お月さまさえ敵になる雪の夜はダウンもぜんぶ置いて逃げ出せ
6
あなたとの間に置かれた鏡にはわたしの下卑た牙がうつった
6
お前でも君でもなくてあなたのことをあなたとよびたい恋をしている
13
もう岸に戻れなくてもかまわないから漕ぎ出したあなたへの海
16
いつか会うあなたの心のまんなかを目指してことばを磨いてきたの
10
背負うものを決めて愛をつづり出すわたしを覆う月のヘイロー
10
ふる雪とつめたい空気をあなただと思うくらいに愛してんのさ
8
痛まないことのない世ですこしでも痛みの少ないところにいてね
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