Utakata
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氷山
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詩のことばをつかえるようになりたいです
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触れ合えば触れ合っただけ
泥濘
(
ぬかるみ
)
に足をとられる 人がわからぬ
10
返信をくれないきみの友愛をあの日の
詩
(
うた
)
の中で待ってる
11
あなたからもらったままでかがやいた死ぬまで生きるためのお守り
13
どうぶつにならってその日ぐらしするはずなのにメモを手放せない
6
他人
(
ひと
)
とおしくらまんじゅうのできない子 ただひと押しでみんな倒れる
8
ビギナーズラックのラック抜きをもう三年ばかり続けてゐる
6
失った泣いてばかりの恋はもう泣いてばかりの愛にしていく
5
美しく高くなくてもよくてただあなたのそばにいたかっただけ
6
お互いを高嶺の花と思いあうただ草むらに咲いた二輪の
9
たまに振り返ってほしいあなたへの愛という名のかたまりのぼく
6
こんなにも虫なのはなぜ 何度でも
吾
(
あ
)
をおびやかすトマトのへたよ
10
満たんに充電された携帯をにぎる私の残量がない
9
めったには会えなくなった冷蔵庫のなかでミルクが静かに腐る
7
愛すにはよほどおかねもいるみたい きみへの熱をうばう冷媒
6
まどろみのやうにかすんでままならぬままわたくしと居て、朧月
6
記憶にもないあなたとのおそろいの
手巾
(
しゅきん
)
がふくむ最期の息吹
6
花火から落とした先できみどりの見物
虫
(
にん
)
とふっと目が合う
6
驚いたヒト科に息を吹かれてもただケツ向けているすいっちょん
5
唐突な花火の音に隣家から漏れる明かりもちらちら動く
7
誰にでもおそるおそると触れ合って「へっぴり腰」の教科書にのる
5
ぬいぐるみたちと毛布をわけあってページをめくるねむれない
夜
(
あさ
)
14
清らかなあの子を抱きしめた腕をきれいに保っていたい春の日
6
しょうもないものばかり見てねむれないのは心をちょっとすりむいたから
12
院生になってもどうやら私のままで資料の山の前にたたずむ
8
空の巣になった家から送られてくる食べ物の量が増えたな
9
あなたには許されていた。春の日のてもち無沙汰に握るゆびさき
9
遠くまできたね。ずいぶん−−そうか、もう、帰りのきっぷはいらないんだね
9
くるしいと思ったきみは背すじをのばせ 肺をつぶしているんじゃないか
8
春雷のとどろく新しい土地で人もほのかに電気を帯びる
5
星空を見たことのないストーブに最期の空を見せる二十時
12
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