君のこと思い出すたび苦しくて それでも君を思い浮かべて
8
26時 君から突然来たLINE 途切れぬように話題をあさる
9
「ひとりで映画観てきたよ」と友が言う チケットは2枚あったらしいが
6
北陸に3ヶ月いると関西が恋しくなって涙しそうになる
5
絡まった指の谷間に落ちてゆく 朝顔色の一粒の愛
14
ドライブであなたの好きな海沿いを快調に飛ばす文月ふみつきの朝
4
重い腰をあげてあしたもアルバイト 質は落とさず・でも上げすぎず
6
あおくさい学生同士の無駄話 あほくさくもあり まぶしくもあり
18
下書きがうっすら透ける便箋と淡い心をちぎって捨てた
32
すこしでも早くあなたに会うために仮眠で済ませて始発で向かう
5
冷たさを振り返る間も貰えずにまた朝が来る 今日へ駆け込む
18
憧れた、苦しいほどに憧れた 貴女を想い諦める夏
12
「神戸市の課題は人口減少です」地元を離れたこの身に刺さる
6
江戸の世の 地名を復活しつつある 金沢市のもつ センスの光り
5
冷めやらぬ興奮抑えて街歩き 柿木畠かきのきばたけでお店を眺む
3
きょうはまだ短歌を更新していない そう思ってふと言葉をさがす
4
音信川おとずれがわという名に 強く心惹かれる 未だ見ぬヤマグチ
9
誘われてない遊びを見る機会増え俺の制服は綺麗なままだ
6
さようなら青色光で浮かぶ文字確かめられぬ締めくくりの夜
2
鈍色の今日を過ごせば明日にはゼロに戻ると呟いてみる
5
母さんが死んだら君に望むこと人に尽くして自分を砕くな。
12
暑さからまだ書けてないスピーチは田中好子の葬儀が見本
5
生保だし遊びに行ける余裕無し車も無いし老人居るし
4
大阪の万博どうも難しい。今それじゃない。そう言う空気
6
そろそろね、痩せなきゃならないタイミングきっかけなんて掴まなかった
5
暑いとは辛い苦しい事柄で暑苦しいのは昔の記憶
4
ねぇ息子キミよ母は短歌うたを詠いたい プロテインの話は明日聞くから!
5
宝くじ 母の分、今回買いません 幸運あるなら 手術の無事を
10
若者を見ると勝手に我が子とす 親でもないけどエールを送る
13
公文しょくばにて「眠いから昼寝したいです」グズる少女を微笑ほほえんで見る
6