Utakata
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晴天の路傍に干からびるミミズ 我思う早くこれになりたい
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カーテンの隙間に漏れる月明かり 死の事ばかり考える夜
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メンクリの待合室のオルゴール 曲は『命に嫌われている』
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傍らに眠る恋人 片せない食器と夜を共にしている
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さびしさに思い出し泣きしてる夜 手荒れみたいに心も割れる
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ふかふかの分厚いパンケーキみたいなサモエドの群れに溺れてみたい
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手袋の中のゆびさえ凍るよな マイナス1℃の朝は眩しい
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爪先でシフトペダルを蹴りあげる 海の向こうで朝が生まれる
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古ぼけた十一階のベランダで身を乗り出して死神を待つ
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てきとうにスーパーで買ったプレゼント 抱きしめられてやましさが増す
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便箋を封筒に入れ、また出して 末尾のアドレス黒く塗りつぶす
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午前二時 息白くして見上げればカラコン越しに星は滲んで
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ひかる人 八木重吉の詩のような真っ直ぐなきみの言葉眩しい
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未来とか床にちらばるゴミだとか 見ないふりして等閑に付す
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次会う日きみは笑ってくれるかな 手首に当てたカミソリを置く
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凍て風に吹かれて歩くきみの頬 とき色に染まる山茶花のよう
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体温計握りしめたまま寝転がるスマホの電池残量もなく
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降り出した雨に打たれるカーブミラー映る水面は鈍色に揺れ
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願っても何も叶わない流れ星遠くきらめくきみはシリウス
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「母危篤」醒めた頭で考える、バイトのシフトどうだったかな
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洗濯機回り終わるまでページ繰るいいとこなのにアラーム鳴るの
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転職の相談「できるんならやれば」その冷たさも今は助かる
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診察を受けてる君が戻るまで検索してみる「粥 作り方」
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今頃は知らない人といるのかなひとりで歩く帰路冬ざるる
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コンビニに停めたバイクと仰ぎ見る昼と夜との真ん中の月
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指おって数える君に会える日を次がいつかも分からないのに
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臘梅の甘い香恋し霜降りる山道歩く春まだ遠く
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かさかさのひざとかかとに塗るニベア歳を感じて溜息漏れる
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寒いからいつもより少し近くなる冬の夜道のタンデムシート
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人生は悪いまんまで続いてく風呂場のカビを一掃しても
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