アブラゼミの鳴き声耳に消えぬ吾セミ一族の虜囚となりぬ
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たなびいて 流れる雲が 五線譜に 捕まり鳴らす 秋の音階
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翔平の 刻むベースは晴れやかに  押して迎える秋の朝
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ヨシの原 渡りに備へ秋つばめ よく食べ行けよ春に戻れよ
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この世には、「好き」かつ「嫌い」なものばかり。 だから悩むし、だから愛しい。
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ジリジリと 日差しが肌を 刺してくる いつまで居座る 夏の高気圧
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朝夕は めっきり秋を 感じても 9時を過ぎれば 酷暑が続く
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夏過ぎて 入道雲が モクモクと いつまで続く 猛暑日予想
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朝のバスいつも乗ってた女子高生 久々見れば素敵な大人に
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文鳥に逆剥さかむけむしられ跳ねのけるまた降りてきて逆剥けねらう
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コロンブスは意欲に(1492年)あふれインド探す。そがインディアン 呼称の故らし
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「ただいま」と話しかければ「おかえり」と言うはずのない椅子やエアコン
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君はどこ 空から此処が見えてるか 子どもが娘になる戸惑い
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夢に見る 優しき声の父母はもう 鬼籍に入り幾年か
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泣くことが 難しくなり シングルの背中さすりし母 今は亡き
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カレンダースケジュール帳の顔並び 今年は前へ進めていない
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諦めたつもりでもまだ顔を出す 傷つけられたあの日の怒り
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一言も行くよだなんて言われないでも選んでる君の好物
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愛犬の散歩いつ行く朝暑い仕事終わりはもう真っ暗よ
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母子家庭 ツラい?苦しい? ひと言も 吐いてくれない アカの他人さ。
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買い置きを探す時間は過去までの終点求め遡る旅
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針山に今日はお終い挿し止めた糸通しさえ壊す針穴
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とてもよく働いてくれた君たちに休みを出すよ 不安、恐怖くん
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花金だ レイトショー行くぞ 乗り込むもチョイスミスる不完全燃焼
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あったよな みかんのなる木 この道に 空に重ねて 見上げてたよな
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最果ての霧がかかった山路にはやはり貴女がいるという気がして
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「おめでとう」 って、言えるだろか ボロボロで 去年無視した 君バースデー
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秋桜が 咲きほこる丘 シート敷き 何処へでも歩けいけ 遥か未来へ
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なんだって規制がかかる世の中で 唯一の希望が君だったのです
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「奇跡」って起こらないから「奇跡」と言う 起こってしまうと「奇跡」じゃなくなる
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