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膨大な時が歌へと溶けていく僕は宇宙の遠い親戚
9
夜の風 震える体で空見上げ 目の合うような朧月
5
異国語の 響きのような モリオカに 薫る皐月の 風かけぬける「緑の街に舞い降りて」
12
ボサノバのリズム刻んで階段でターンし過ぎてまたも階段
20
泥棒の 侵入するを 待っている 打ちのめしても われ無罪なり (※)そう思いたくもなる
8
三日月の 谷の小道に 茅葺の 旧家を守る カラタチの花
21
輪のトマト 千切り玉子 水芋と 胡瓜に鴨の 蕎麦の涼しや
16
闇になお 示したりける 言葉あり 緩き風には そっと身を寄せ
12
木漏れ日の星々と似る揺らめきの楓の落ち葉一つを拾ふ
17
木漏れ日に桃の消えなば花の
朱
(
あか
)
吾にも
萌黄
(
もえぎ
)
来
(
こ
)
春を貫き
12
オートバイバックミラーに夕暮れの海岸線と揺れる江ノ島
20
街道の先の輝月は薄青の空に浮かんで街を見守り
13
喫煙所 無の顔で煙を吸い込む人にも煌めく時間はあって
7
満々と水をたたえた四万十の沈下橋潜り屋根舟がゆく
7
千載
(
ちとせ
)
経ど
恋路
(
こひぢ
)
に惑ふ 心地こそ 昔も今も 変わらざりけれ
10
甘ったるい片思いで済む筈だった気づけば囲われ出口はいずこ
3
眠たいね やりたいことが たくさんで 寝たくないけど 起きてられない
5
金満を 葬る武器は 安価なり
「Nuclear Weapon」
(
核兵器
)
とか もう忘れたか
10
師の聞きし毛氈苔の吐息など湿原いく度たずねたならば
21
水たまり探して踊る我々は水に生まれた生物だから
3
寂しさを
舫綱
(
もやい
)
に変えて 高波も つながりて行く 二隻の舟は 「二隻の舟」
11
手をつなぎ排水溝をジャンプするそんな元気が意外とあった
4
安息をまあるい箱に入れておく桃もう一度望み通りに
3
歌うこと好きなんだって
U
t
a
k
a
t
a
のルール変わっても一度思う
26
はずれゐて 太鼓の音の微かなり くらやみ祭りに 夏の始まる
16
日本国 第二のコロナに備えたし 致死率高い 「ハンタウィルス」(※)人種交流と気候変動が感染症を拡げる。 変異すれば怖い
10
不意に意思持ちたる寝癖
SO
(
ソー
)
CUTE
(
キュート
)
惰性がボブに昇格した日
5
二、三羽の
水鳥
(
みずとり
)
やすむ池静か深い空虚に吾のみが立つ
4
葬式で 実はいい人 だったとか 絶対言うなよ 恥ずかしいから
5
こどもの日ふと思ひたち草取りす
墓石
(
はかいし
)
もなき終の棲家で
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