同じ生、生きるチャンスは一度だけ なのに命なぜこうももろ
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Utakataうたかたにつぶやくようにむ歌が 心のおりをすすいで流す
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師匠から認められたと早合点 あるひとことで未熟に気づき
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文芸は言葉で人の気持ち縫い合わせおさめる心の外科医
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ゴールデンウィークだとは取りあえず置いて来ましたと平日な朝
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淹れ方はメリタクレバーマキネッタドリップ怖い上手く出せない
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せつなくて ずっと様子見ていたいけど 今日こそ役所に行かねばならぬ
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チビ猫が 昨夕ころから 元気なく 今朝はゴハンもたべず心配
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此岸から 立ち昇る煙 眺め見て なにも変わらぬ コンビニの朝
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四月には大したお礼もできぬまま迎える五月に戸惑っている
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トランプが 出す政策は 予測不能 日が西から出て 方角迷子に
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鬱だとか躁だとかってそれすらもニンニク臭いペペロンチーノ
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一聞いて十知る人の愚かしや 六、七あたりで立ち止まる人
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人生で 後悔してる 歯のことだ インプラントに 700万円使う
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当たり前を当たり前に難しい 犬が西むきゃ 尾は東向く
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金金で 欲望の沼 狂いだす 気がついた時 刑務所暮らし
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県道を走る車がよく見える空き家二軒が更地になって
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秒針が息を吹き返す明け方に生まれたきみを孤独と名付ける
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鈍色にびいろの空 西を見上げれば月 新月の翌夜よくやの 帰路の坂
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ボケでなし。 ただ無知無明の 現れか 子供時代は 戦中戦後 / 昭和の日
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読み終へし「北越雪譜」を手に置けば 近世びととの知的交感
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もの忘れ「錯誤行為」の代表例 そは意識下の望むことやも
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限定のベーグル 君の「おいしい」が聞きたくてひとつ追加注文
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青白黄寝ぼけ眼に鮮やかな放棄畑に植えられた花
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風に揺れ杏色のか弱げにナガミヒナゲシ誘惑の花 / 毒含むらし
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はっきりと見たわけでない後ろ姿きょう一日ながめくらさむ
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川渡る 腹に風入れ鯉のぼり 水に着くごとワイヤーしなりて
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どうか雨を降らせてほしい春雨に濡れ衣着せて君をとどめむ
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肌寒き花ちらしの雨にも頼もしきオイルヒーターの青白き炎
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菜園の 背中丸めて草を取る 老いたるきみ亡母ははに似て来をり 
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