漸くに既読の付かぬ日が続きそろそろかなと孫離れなる
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窓に見る高速道路の鉄柱てつばしら神は全て支え守るよ
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朝顔の 朝に生まるる 夕に死ぬる 露落ちて 花は残れども  夕陽に枯るるは  時の移ろいの 儚さよ
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せわしなく検温をしてまわるひと家で待つ子の言えない微熱
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指切りをする手が蝶に見えるから交わしたあとは春野に逃がす
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あはんうふん いいわそこそこ 感じちゃう
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おさなごの並んで歩く足のようで春という字をカタカナで書く
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夏の日の 八月の雨 しとしとと 金の輪昇り 光り輝き  ひまわりゆらり 雨あがる 
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厳かな苔むす鳥居くぐる度己の恥に打ちのめされる
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失敗や欠点だって歌の華 心をいたわる装い次第
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よくどこのUMAユーマの骨かわからんと言うけどだってUMAだもんね
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行き交ひぬ列車の傍ら バラストのあわいくぐり 生ゆる蒲公英たんぽぽ/バラスト=線路の敷石
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コンサータうっかり飲むの忘れてた今日は人間のフリできない
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遊歩道 舞っているのは たんぽぽの 綿毛?それとも ケセランパサラン?
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弁当にペットボトルにスマホ2台 日ごとに嵩む鞄の重さ
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鏡には信じるものが映るのみ穢れを祓う柏手一つ
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新緑の朝もやけむる参道で耳朶に響くは水を打つ音
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純白の レースのワンピ よく似合う  愛らし強し オルレアの花
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手のひらを滑り落ちゆく洗顔の泡を見ているやうな一日
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老いたるを上書き迫るフェイスブック 同月日というだけの生きよう
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こだわりのドリップおぼろに 明け暮れの 令和八年 コロナ禍遠し
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夜空咲き高鳴る鼓動の重なれば光る横顔ただ追ふばかり/花火大会の夜に
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街中の天然温泉露天風呂 裸で見上げる伊丹離陸機
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大輪の 薄紫の深見草 甘き香りが我を酔わせり 
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ねじれたる古木に藤の花ゆれて風にささやくゆかりのおさげ
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豆の花 咲ひて閉じらば実となりて篭を満たすや五月を待ちて
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十月とつきぶりの投稿駄文の掲載にラミネートして外来に貼る
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1日に二回までのバファリンを信じて眠る 雨の火曜日
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夜が来て朝が来る前 ことの葉はあとかたもなくこぼれたあとで
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祈られる 千字程度の人生で、お前にわかるか。わかってたまるか。
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