逆転Vへまず一勝の今日晴れにしたのは君でラブラブだから
4
再開へ余計なことをしなくても春になったら花が咲くから
14
山里の紅葉もみじ濃くなる小春日に秋を彩るおにぎりを食む
33
覚悟を決めて禁じられてもやってみるあと五十年しかない古希だ
8
冬の夜に 消え入るように三日月が 痩せた姿が 寒々寂し 
19
「好みの子狙った」容疑者は凶器事前購入詠む暇はなく
5
全身が知らせを聞いて喜びにまさかあの娘とデートしたよう
6
あまりにもサラッと君が言い放つから、うっかり信じそうな「可愛い」
10
木漏れ日にマフラーたゆたう恋女 独りの風は目に染みるもの
14
君に言う愛してくれてありがとうたとえ一時いっときだったとしても
8
君想うコトリと音がするたびにいっそ知らねば良かったものを
9
年末と 年始の予定 特になく 寝正月だと 推測される
13
静かに冷たい冬の夜を白い息で汚せ ポルックス
8
冬の日差しが好きだった白い犬の名前を忘れたくない  忘れたくない
11
お風呂からでた人の鼻はシウマイの上にのってるグリーンピース
9
寂しさを積もった雪に放ったら一緒に飲もう甘いミルクティ
18
おはようの続きをしよう吐く息の白の密度が高まる朝は
25
掠れかけた星がひとつぶこぼれ落ちたから私は泣かなくていい
10
口を開けながらシリウスを見上げた地球の上のただの一本
9
映画館 横顔に涙がこぼれ すこし安心 君も人間
12
自らが内に抱える酷薄さ蓋してもだめ向き合わないと
11
愛だとは言わぬ言えぬと思へどもしがみつく細腕愛し
11
冬コーデ明日のチョイスを考えて あれこれ悩み決まらず寝落ち
22
通勤の途中気付く葉の色が見事な紅に染まった事に
11
年を取り青色の服買い始めクールなコーデ楽しむ冬に
14
義理の父なるかもしれぬ人を待つアイスティーを持つ手が震え
12
いため菜に あんかけ調味 かけるだけ にっぽんはむの きょうはすぶたに
10
いずもいし出雲石切って磨いてみすまる御統のまがたま勾玉作るたかま高天のはら原で
11
雷雨追う我はひさしに入りたり傘先の水静かに垂れる
9
おんだんか それでもふゆは ふゆらしく すとーぶたいて お湯はゆたんぽ
21