黎明と個の抵抗と怪異の芽 孤独と意味がなかったから。
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意味が空 空は夢見と 私とも 目を合わさずに 足を滑らせ
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涙など拭えばただの感情の 結晶といえる水晶と
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営みの一切合切とどこほり泥人形にわれはなりななむ
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色水を外に置いたら凍ってたキラキラ光弾くかたまり
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歯を立てて解ける程度の約束でこんなに星を落としてしまった
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くれなゐのもみじ紅葉散り飛び舞い上がる空に聳えり白馬連峰
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風吹いてもみじ紅葉散り飛び舞い上がる空に聳えり白馬連峰
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小諸行く車窓覗けば浅間山聳ゆる空に雲ひとつなし
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あちらとも こちらともつかぬ 日和見に そんな感じに 生きていきたい
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諦めの 悪さ一つで 生きてきた 死に物狂い ただそれだけで
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雲掛かる蓼科山の高きみね嶺隠れて未だ見ることぞなし
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軽犯罪法第一条第二十項 しりもも出すはこれに該当
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ほっかい海の荒波寄せるたまじゃ利の浜辺さまよ彷徨ひすい翠を拾ふ
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いかばかり片付けせしもなおさらに 女房文句を言い募りけり(まるでシュウトメ)
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頂点にキンキンと立つ神よりも 下等な神を我ら慕ひて
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ちま猫ちゃん おててに しーるが ひっついた 「ぺれぺれ」しても とれにゃい、とれにゃい😿
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人波という名の波は寂しさも俄然つのりて行く手それぞれ
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手を叩きコロコロ笑う義姉あねのくせ入所の朝もそれは変わらず
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「申し訳ございません」を繰り返し 久々のミスに打ちひしがれ
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女房が毎朝作る弁当は 六百二十五円の対価を取られ(日割り)
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いつもより五分早起きした朝は 「視界に入るな」と女房に言われ
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北京より 西安楼蘭チベットへ グーグルマップを眺める旅路
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ラッキーな僕は週7 君に会う だって君はパートナーだから/お題「7
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「握り鮨」うそをつくなよ「乗せ寿司」じゃん 握らぬすしがベルトを走り
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さめざめと笑ひてありし別れより脳裡にうかぶもうあはぬ顔
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ゴミ箱を片付けむごと運ばれり病人介護とアナウンス告ぐ
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ジリジリと目盛を刻む温度計 五体投地の夢にまどろむ
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「ええとこにお連れします」と怪しげなLINEに笑いこらえる車窓 /子の街へ…近鉄特急
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外国人観光客ガイジンがスマホ構えるその先にゴジラが吠える夏の借景
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