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塗り直している鉄骨階段のいつかバウムクーヘンになり
8
ころころと 変わる予報に 焦る午後 明日のイベント 実施か中止か
26
六月の 実績を見て 一安心 半期決算 見込が立って
17
小窓よりひょこと顔出し丁寧に 券売機の説明す駅員
20
紅茶専門店の前、母ならここに入るだろうかと考える
6
君とは
本当
(
ほんと
)
の話がしたいから 待つ 君の準備ができるまで
7
打ち寄せる青信号の点滅がじきにあなたの元へ届いて
5
沿道に 佇み内輪 手渡され 祭り始まる 心躍って
10
放射線治療完走 リニアック室よ、さらばだ! 気分は梅雨明け
10
梅雨寒に夏の暑さを忘れをりわが愚かさにはっと気づけリ
19
乱れてた睡眠時間が原因か二日前から口角炎は
4
二の腕の独占権が私からカーディガンに流れてしまう
5
葉の陰に 雀
啄
(
ついば
)
む 先を見て ブルーベリーの 熟す期を知る
27
目が覚めて
幸
(
さいわ
)
い痛みが引いて行く唾液腺
疼
(
うず
)
くいたいのとんでけ
15
喉なでて フゴフゴいわれ ねこ母と ちま猫ちゃんは
win-winの関係
(
どっちもしあわせ
)
20
アナベルの白さ眩しきのぼり坂 頑張れ頑張れ七十七才
34
雨傘と日傘の間の違いくらい僕とあなたと私の距離
6
別にこの後何もないんだけれどヒトにはヒトの乳酸菌
6
「まもなくお呼びいたします」から動かない私の番号七十七
7
九時半から十時の間の予約があって過ぎゆく十時と十一時
5
なぜかしら君が遊びに来たあとは家族みんなの会話が増える
9
膝のうえ手をおき腰の骨の音訊くようにして立ちあがりおり
18
露天湯にポツリポツリと雨落とす薄墨色のアダージョの雲
17
湿り気を帯ぶる冷気に身震いし背中を掻かむ孫の手を取る
14
柔らかき物言ひの中に毒のある京の女と水無月を食ぶ
17
ほのぼの系日常四コマの日常の部分の生活をして
6
上の子のいない時間はゆっくりで寄せてはかえすゆりかごの夢
9
「楽しんでこいよ」と送る父らしく泣きだしそうな曇天の空
14
心配が海より深きたらちねの母の弁当米だけ担う
7
めくるたび心に染みるインクの香 未知なる恋を覗かせる紙
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