Utakata
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リュケイオン
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2023/11から始めました。
色んな自分がいて、色んな自分のその時々の気持ちを詠んでいきたいと思います。
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年の瀬の帰りを急ぐ終電車逃げ出すように速度を上げる
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目的地見えているのに行き着けず急に銭湯現れたりして/初夢
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空指してひょいと昇って真っ直ぐに地面に刺さる紙ひこうきは
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誰のため? ただ書きたくて
U
t
a
k
a
t
a
に。「いいね」がつけばそこに誰かが/良いお年を
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土踏めば霜割る音の生真面目さ あまたの春を遠くに見つつ
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歌声の遠くにひびく帰り道 冬の星座は舟屋の如く
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桜咲くころ構内に立看板の朽ちて残れり
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ゴミ箱を片付けむごと運ばれり病人介護とアナウンス告ぐ
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ジリジリと目盛を刻む温度計 五体投地の夢にまどろむ
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外国人観光客
(
ガイジン
)
がスマホ構えるその先にゴジラが吠える夏の借景
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子供等の指差す声に輝けりモッコウバラの咲く通学路
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木曜日ターミナルへと夕暮れは流線型に溶けて流れる
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シベリアへ
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月の空に真っ白な花嫁達の隊列がゆく
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淋しさの人混みにいて振り返る横断歩道のラインも見えず
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ちらほらと恥じらうごとく咲く花を空の余白に指で数える
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一面に真綿敷くよな雪の朝そこだけ溶けてる桜木の下
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改札のそこだけ白く抜けた壁 伝言板が外された跡
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梅一輪 雪積む枝にぽつり咲く春が遠のく手のひらの上
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あの夏に植えた
茗荷
(
みょうが
)
はひっそりと今年も芽を出す記憶のように
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稲妻を一緒に聞いたあの夏の答え返さぬ冬の夜空は
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クロモジの
冬芽
(
ふゆめ
)
も緩む鏡割り古い友から賀状が届く
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子らも
去
(
い
)
に夫婦二人でニュース見る河津桜の一輪咲きぬ
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娘
(
こ
)
の作る一年振りの雑煮腕 妻と同じに人参を切る
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大晦日枯れたる庭に霜結ぶ さくりさくりと時きざみつつ
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返信はベルガモットの香りして しんしんしんと
夜
(
よ
)
がふけていく
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種蒔きて芽の出ぬままに忘れおり土の下にて眠るたましひ
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収穫をされずに枯れる
葱坊主
(
ねぎぼうず
)
乾いた土に汚れて眠る
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朝日さすビルの谷間のグラウンド
竹刀
(
しない
)
振るひと壁に礼する
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シクラメン赤白ピンク幸せを数えるように鉢選ぶ人
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窓の外 見下ろす背中遠ざかる 病床で聞くボブディラン
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