「きのう、何食べた?」何食べを久々に見るシロさんの 手料理真似てたあの頃懐かし
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襁褓おしめ替え何が出るかないいものが出ているのだと、そりゃ生きてりゃね
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如月に一ケ 月ぶりの 慈雨なれば 畑の野菜も主婦も喜び
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大寒波 ホットコーヒー 買いたるも 三分経てば 冷たくなりぬ
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手にスマホ あぐらの上に 愛猫が乗り ぬくぬくと 心も膝も
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結晶を 結べないまま 降り積もる ゆるかった冬 豆をほお張る
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満たされぬ心の取扱説明書トリセツあったなら 老眼鏡メガネをかけて必死に読むし
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三時間もう経ったのかストーブの延長ピッピそう急かすなよ
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鬼の面つけた夫に全力で豆投げつけるわたしが鬼か
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大空をふたつに分けて悠々と 飛ぶ飛行機を見送った朝
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孫のため鬼のお面を手作りし我が最初にかぶって試す
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久しぶり息子とふたり歩く道我の話にただ笑うのみ
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バスは行き後に残りしバス停に光つれなき夜の街灯
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打って消し一文字違いに悩む日々 私流愛の紡ぎ方よ
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見返せどまだ真っ白のスケジュール 心の裏がちょっと冷たい
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柊に煮干しをむすび軒下に鬼のわめくや涙の氷雨 \ 柊鰯の代わり
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ニヶ月の水耕栽培ヒヤシンス一番に咲いた純白の花
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ひかり浴び白い根を張る球根にヒヤシンスの花ガラスに揺れる ”風信子(ヒヤシンス)水栽培“
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生くる意味リアルに映すテレビ見て優しさ貰ふ 番組七十二時間
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あと何を、私の何を差し出せば。あいつを正してやれたんだよ、クソ。
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山寺の てつく坂道 墓参り 空咳からぜき一つ 木霊こだまが返る
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穏やかな 朝日のように 爽やかで 暖かくなる 人になりたい
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愛のない 冷たき人と 接すれば 心も冷えて 凍り付くよう
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人間は 生まれて死んで また生きて 愛がなければ すべてが虚構
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病院は あてにならない こともあり 健康保険 病院保険
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部屋の中 マスク欠かせぬ ようになり 咳き込むことも 結構やばい
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最悪の ことを考え 生きるより いいことばかり 起こればいいが
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省りみて 若気の至り多々ありて 若かりし日々古希にて想ふ 
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OSを英語に戻しし旧機にてKUSCカスクを聞きつつ青春に戻る
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堕落した この世に染まり 死なぬよう 生まれ故郷に 錦を飾れ
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