春が近づいて足音立てる時 どんなパンプス履いてるんだろ
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裏切られた裏切られたというけれど信じたことがあったのかしら
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ビスコ食む弟の手は小さくて 奪う酷さにただたじろぎぬ
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間違っている気がするが正解である必要もない炒め物
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ビスコ食む幾十瀬ぶりだろビスコ食む 酒のあてにはならぬは承知
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折に触れ 富士の高嶺が 背中おす 誇りを持てと 言ってるようで
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しばしの 玉雪ぱらと音立てて 冬がさよなら言うたのかもと
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オードトワレの鎧を外して美術品になりに来た 冬の夜
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ご一家は路頭にぽいっと落とされてにっちもさっちも尖沙咀チムサーチョイ
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自転車であなた連れ去る練習を密かにしてた裁判の朝
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望んでた できることならあなたごと観客席に引き摺り下ろして
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首を振りいいえを望む顔見やり君が望んだ嘘をつきたり
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弥生の 月をも隠し 雪催ゆきもよい 冬を名残惜しむかの如し
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全て持ちながら無いもの憂う友 幸も不幸もなるのは簡単
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食べられることが嬉しい段階のわたしにゃ早いダイエットなぞ
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雨粒が薔薇と戯れ楚々な庭茎をつたって土に溶けゆく
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足音が 近づいてくる 幸せに 足音立てて 近づいていく
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蜘蛛の子をちらす予感をはらみつつ青嵐の吹きすさぶ騒擾
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親しさの見えない距離が知りたくて 行ったり来たり行ったり来たり
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姉猫おねーたん きょうはゴキゲンわるいのよ ちま猫ちゃんには りゆう理由・わからぬ(しゃーいわれる)
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香薫ウインナの桜パッケージ 手に取りて シーズン最後のポトフなるかな
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春の雪 強い陽射しに さっと溶け 土へ還れば いのちが芽吹く
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98円の品がなくなってとてもさみしい定番の棚
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どんとこいなんでもできる、思うのは多分よく寝たせいなんだろう
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忘れないアオハルの頃いつだって そこには全て貴方きみがいたんだ
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空想と現実を混ぜ詠んでいる はて、この歌は事実だったか?
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下らぬと一蹴される人生を送っております許してください
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疲労した脳を焚きつけろアッパーなジャズロック耳に破裂するまで
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幽霊の正体見たり枯れ尾花 この笑い声はどこから来ている?
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アッパーな歌声が響く夜がある 寂しいフォークが残る夜もある
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