錆びてなお 消えぬ心の 煩いや 焦がれし思いは 震え震えに
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術もなく ままならぬことに 先もなく 月も見えぬか 星も見えぬか
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常夜灯 夜雨よさめ葉露はつゆを 艶めかせ 夢にいざなう 滴りのかげ
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いじらしき豆粒大のミニトマト旬の香りを実の内に込め
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人の靴履き間違えてほろ酔いで雨中を歩く気分は最高
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逆さまの針穴はりあな写真ピント甘く空と海との境目は溶け
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薄はりのグラスでビールを飲むときは握り潰したい衝動駆られる
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酔いたいわけではないもので オールフリー かつおぶし踊る 冷凍お好み焼き(138円)>遅めのお昼
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羽虫一匹フロントガラスに砕け散る ウォッシャー液で拭わるいのち
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犬二匹キスするようなポスターを君と見ている手も繋げずに
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消えそうな 言葉を見つけ 捕まえる 先のことなど 分かりゃしないけど
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親しくも仲悪くもないメンバーの修学旅行君を借景
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ことさらに高声あげてひとり歌歌う少女の帰宅は愛し
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たすけてと 紙飛行機に 書いてある 見上げた窓に 子どもの笑顔
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心をば 寄せては返す 波のよう 受け止められし しあわせかな
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十五の夜 隣で眠る横顔の奥に 私と同級の母
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老々の足音聞ゆ秋の日の慌ただしきかな金婚の旅/改
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真っさらな感覚いつも研ぎ澄まし吸収したいね新しいもの
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水を替へ 疲れし花を 切り戻す 健気な命 仕舞まで愛で
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ぱたぱたと窓を打つ雨 雲間には青空覗く 猫と微睡まどろ
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今回はきちんとサヨナラ言えました 来世でまたお逢いしましょう
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コスプレの試着したまま 寝落ちかける 枕元で ねこが ティッシュ箱ホリホリ(苦笑)
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彼岸まで取りあえず今の励みとし秋には秋の難儀が有りて
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何もかも捨てて君のもとへ行く はずだったのに私も捨てるの?
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狛犬さん獅子さん藤さんおはようさん「鬼の魂眠らせたまゑ」
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見て見ぬのふりすらできず既読スルー ドリップ前のあざとき苦み
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参観に来てもいいけど先生にチップあげるのやめてよねパパ
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参観に来てもいいけど先生を誘惑するのやめてよねママ
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担任がイケメンなので化粧にも気合いが入る授業参観
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いつだって 優柔不断な君だから  最後の時まで 全部人任せ
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